10月の心理行動科学科

2023/10/31 >> 今月の心理行動科学科

食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋・・・
みなさんはどうお過ごしですか?

10月11日から3年生の学科就職支援「Pナビ!」が始まりました。
セミナーや面談を通して就職活動の不安を解消し、前向きに活動できる企画です。

10月14・15日に大学祭が行われ、心理行動科学科は学科の学びを活かした企画「ココロミル」を開催しました。
性格診断、ウソ発見器、鏡映描写など実際に体験していただくコーナーを用意し、多くのお客様にご来場いただきました。

10月30日には仙台大原公務員ゼミナールから講師をお招きして、公務員ガイダンスを行いました。
公務員とはどんな仕事なのか、何が求められるのか、公務員の魅力は何かについてお話を伺いました。

今年も残すところあと2か月。
充実した秋をお過ごしください。

Pナビ!キックオフセミナーの様子

10月のリレーエッセイ(瀧澤ゼミ2年・渡邊優)

2023/10/20 >> 在学生によるリレーエッセイ

皆さんこんにちは!暑い夏が終わり、秋の涼しさを感じる季節となりましたね。私は瀧澤ゼミの2年渡邊優です。

突然ですが、皆さんは行きつけのカフェやお店はありますか?私は現在、仙台市青葉区中央市民センターの「青葉区プロジェクト」に参加していて、カフェマップを作成しています!

マップを作るにあたって、多くの人に見てもらうためにターゲットを決め、デザインにこだわり、思わず手に取りたくなるようなものを作るために、試行錯誤を繰り返しています。

このような試行錯誤は、ゼミで取り組んでいる研究をプレゼンテーションするときの準備に似ています。プレゼンテーションでも、多くの人に伝わるように、スライドなどの見た目にもこだわり、聞いている人に発見があるものにすることが求められます。心理行動科学科での学びはカフェマップ作りにも役立っています。

また、取材からそれぞれのお店の想い入れを感じ、身に染みるものがありました。客として利用した時には気づけなかった熱い想いを知ることができる重要な機会になったと実感しています。

私たちが作るカフェマップは、仙台市のホームページで公開される予定です。カフェマップを見て、青葉区を満喫してみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
季節の変わり目、体調を整え後期を乗り越えましょう!

10月の心理学コラム:お菓子で心理学実験(担当:木野和代)

2023/10/14 >> 役に立つ!!心理学コラム

中秋の名月。今年も美しかったですね。
お月見といえば、子どもの頃、私の地元では「月見泥棒」という風習がありました。泥棒というと物騒に聞こえるかもしれませんが、晩御飯を終えた頃、子どもたちがお月見のお供え物をいただきに、近所のお宅を回るという「行事」です。子どもが持っていきやすいように、玄関先に「お供え」(=お菓子)が置いてありました。
当時、私も友達と回りました。犬に注意を払ったり、門灯が消えていれば懐中電灯でのぞき込んだり、お菓子がなくなっているお宅にはピンポンしておねだりしたりしました。今では懐かしい思い出です。ハロウィンのTrick or Treatにも近いものかもしれません。
こうしたお菓子をめぐるやりとりで、子どもたちの社会性が養われていた側面もあるように思います。

ところで、お菓子を使った心理学の有名な実験はいくつかありますが、その一つが「マシュマロテスト」です。名前は「マシュマロ」となっていますが、実際には子どもが好きなお菓子を使います。
実験室で子どもに好きなお菓子を選んでもらい、目の前に置きます。子どもには「私(=実験者)は一度部屋を出るけれど、戻るまで一人で待てばそのお菓子が2個もらえます。でも、実験者を呼び戻したり、席を立ったり、お菓子を食べ始めたりしたら1個しかもらえません」と伝えて、実験者が退室します。
このとき子どもは目先の1個と少し待って2個のいずれを選ぶか、これを観察するのです。少し待って2個もらえれば、自制心があるというになります。
この方法を考案したW. Mischelは、このようなテストを使って欲求充足を先延ばしすることを可能にするのは何かを明らかにするための研究を数多く行っています。またいずれご紹介しますね。

2023年度大学祭にて:実行委員会企画「縁日」でのお菓子釣り。お菓子を得るためには、仕組みの理解、手の運動調整など様々な力が必要な遊びですね。

9月の心理行動科学科

2023/9/29 >> 今月の心理行動科学科

秋の気配もいよいよ濃くなってきましたね。

9月9日から後期の授業が開始されました。

9月16日にオープンキャンパスが行われました。
木野先生による学科紹介や大橋先生による模擬授業「ヒューマンエラーを心理学で防ぐ」、実践研究報告「娯楽施設の心理学」などの企画を用意しました。

9月18日は宮城学院の創立記念日でした。
1886年の宮城女学校設立から137年です。ちなみに心理学の成立は1879年。
宮城学院より7年だけ先輩です!笑

10月14・15日は大学祭が行われます。
心理行動科学科では学科の学びを活かした大好評企画「ココロミル」を今年も開催します。
ぜひお越しください!

 

9月の心理学コラム:現場部の話し『JAL 123便墜落事故に学ぶ』(担当:大橋智樹)

2023/9/26 >> 役に立つ!!心理学コラム

9月1日、学生23人、教員4人で羽田空港の一角にあるJALの安全啓発センターを訪れました。目的は1985年8月12日に御巣鷹の尾根に墜落した日本航空123便の墜落事故に学ぶためです。この事故では520人の方の命が奪われ、そのご家族などたくさんの方が苦しみました。事故からそろそろ40年が経とうとしていますが、その年月の中でさまざまな心が変化し、一方で、さまざまな心が変わらないままです。心理学的な実践の学びが必ずある、そう考えて企画しました。

本来は前日に群馬県上野村にある墜落現場に慰霊登山をする予定だったのですが、残念ながら直前の大雨で土砂崩れが起き、登山は叶いませんでした。したがって、JALの安全啓発センターの見学と、遺族の集まりである8.12連絡会の事務局長・美谷島邦子さんの講和を伺いました。

学生たちは、センターに残る実物の期待の一部を見て、事故当時9歳だった息子さん、健くんを亡くした美谷島さんのお話を伺って、さまざまなことを考えたようでした。実際の現場に行き、自分の目で現場を見て、そして、生の声を聴く。その大切さを感じてくれる規格になったと思います。

安全啓発センターでの研修

美谷島さん講話

※「現場部」は,“心理学は,机の上だけでは学べない”という本学科のモットーを体現化した企画で,2014年度に当時の学生さんの希望で始まりました。さまざまな「現場」に足を運び,自分の目で見て,自分の耳で聞くなど五感をフル活用して現場を感じ,そこから心理学の学びを見出す企画です。これまでに,JAXA筑波宇宙センター,宮城県科学捜査研究所,松島水族館(現在は閉館),東北少年院,青葉女子学園,仙台鑑別所,新日鐵住金・安全体験教育プログラム,東北電力・女川原子力発電所などを訪れてきました。