9月の心理学コラム:現場部の話し『JAL 123便墜落事故に学ぶ』(担当:大橋智樹)

2023/9/26 >> 役に立つ!!心理学コラム

9月1日、学生23人、教員4人で羽田空港の一角にあるJALの安全啓発センターを訪れました。目的は1985年8月12日に御巣鷹の尾根に墜落した日本航空123便の墜落事故に学ぶためです。この事故では520人の方の命が奪われ、そのご家族などたくさんの方が苦しみました。事故からそろそろ40年が経とうとしていますが、その年月の中でさまざまな心が変化し、一方で、さまざまな心が変わらないままです。心理学的な実践の学びが必ずある、そう考えて企画しました。

本来は前日に群馬県上野村にある墜落現場に慰霊登山をする予定だったのですが、残念ながら直前の大雨で土砂崩れが起き、登山は叶いませんでした。したがって、JALの安全啓発センターの見学と、遺族の集まりである8.12連絡会の事務局長・美谷島邦子さんの講和を伺いました。

学生たちは、センターに残る実物の期待の一部を見て、事故当時9歳だった息子さん、健くんを亡くした美谷島さんのお話を伺って、さまざまなことを考えたようでした。実際の現場に行き、自分の目で現場を見て、そして、生の声を聴く。その大切さを感じてくれる規格になったと思います。

安全啓発センターでの研修

美谷島さん講話

※「現場部」は,“心理学は,机の上だけでは学べない”という本学科のモットーを体現化した企画で,2014年度に当時の学生さんの希望で始まりました。さまざまな「現場」に足を運び,自分の目で見て,自分の耳で聞くなど五感をフル活用して現場を感じ,そこから心理学の学びを見出す企画です。これまでに,JAXA筑波宇宙センター,宮城県科学捜査研究所,松島水族館(現在は閉館),東北少年院,青葉女子学園,仙台鑑別所,新日鐵住金・安全体験教育プログラム,東北電力・女川原子力発電所などを訪れてきました。

 

 

9月のリレーエッセイ(浅野ゼミ3年・松本詩音)

2023/9/16 >> 在学生によるリレーエッセイ

みなさんこんにちは!残暑の中皆様はいかがお過ごしでしょうか?

浅野ゼミ3年松本詩音です。
宮城学院は9/9から新学期がスタートと、少し早めですが、皆さんは充実した夏休みを過ごせましたでしょうか?

私はアパレル系のアルバイトで、新店舗オープンに伴い売り場作りのため札幌へ1週間ほど行っておりました。自店舗では学べない売り場作りについて、いつもとは違った角度から学ぶことが出来ました!
また、連続講義や心理学検定、オープンキャンパススタッフ、司法犯罪心理学シンポジウムへの参加など比較的バタバタしていましたが、身になるとても良い機会になりました!特に犯罪司法心理学シンポジウムでは、警察捜査と心理学の関わりなどについて詳しく学ぶことが出来貴重な経験になりました。自分の興味がある事や「知りたい」を追求することは、とても楽しい事だとこの夏休みに改めて実感致しました!

後期は大学祭も控えています。毎年ご好評いただいている「ココロミル」!今年度も皆様に楽しんで頂けるような企画を学生委員一同で考えております!皆様のご来場を心よりお待ちしております。

最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)
まだまだ残暑は続きそうですが、お身体を大切に、後期も自分のペースで頑張りましょう!

8月の心理行動科学科

2023/8/31 >> 今月の心理行動科学科

日中はまだまだ暑いですが、朝夕は過ごしやすくなってきましたね。

大学は8月4日が前期の授業最終日でした。

8月10・11日には秋田市の秋田拠点センターALVE1階きらめき広場で、21日・22日には青森市の青森観光アスパム1階フォレステージと福島市のMAXふくしま3階催事スペースにて「miniココロサイコロ」を開催し、昨年度の1年次生が半年かけて取り組んだ研究成果をパネル展示形式で発表しました。

8月26日にはオープンキャンパスが開催されました。

心理行動科学科は千葉先生による模擬授業や木野先生による学科紹介、森先生による入試対策などの企画を用意しました。

高校生だけではなく保護者のみなさんも熱心に聴いてくださいました。

十五夜も近づいてまいりました。心穏やかに、秋のお月見を楽しんでくださいね。

オープンキャンパスの様子

8月の心理学コラム:ライトを照らすとごみが減る?(担当:森康浩)

2023/8/26 >> 役に立つ!!心理学コラム

現在、日本財団の「海と日本Project in Yamagata」の一環で、海ごみを減らす取り組みを行っております。なぜ心理学者が環境問題?と思う方もいるかもしれませんが、一人の人がある行動を行っていた場合、そういう行動をする人もいるんだなぁ~で終わります。しかし、多くの人がその行動を行っていたらどうなるでしょう?その行動が普通になります。いい行動であれば問題になりませんが、悪い行動であれば、どうにか対策をしなければならなくなってしまいます。このようなプロセスを仮定すると人々が作る社会的な状況の話になるので、社会心理学の領域の話となります。

海ごみは海で捨てられたごみだけではなく、街中でポイ捨てされたごみが風や雨水によって川などに運ばれ、細分化されてマイクロプラスチックの問題になります。去年も山形県鶴岡市の内川流域でポイ捨ての対策を行っていましたが、今年は郊外のスーパーで販売されている値引きされたお惣菜などが一つの袋にまとめられているごみが多くあることを踏まえて、薄暮時以降に効果がありそうな人感センサー付ライトや赤い回転灯などを使って、対策を行ってみました。するとポイ捨てされたごみが3分の1まで減りました。人の存在を感知してライトがつくだけで、ごみを捨ててはいけないという心理が働くようですね。

 

7月の心理行動科学科

2023/7/31 >> 今月の心理行動科学科

冷やしたスイカがおいしい季節ですね。

7月15日に卒論中間発表会を行いました。
4年生が学科学生と教員を前に、現在取り組んでいる卒論のテーマを発表しました。質問に答え、アドバイスを得て、さらに深く進めていくことができる貴重な場です。

7月27日に中澤吉高氏(仙台家庭裁判所石巻支部 主任家庭裁判所調査官)をお招きして、「家庭裁判所における調査官の役割」についてお話しいただきました。

7月28日には東北少年院の法務教官にお越しいただき、心理技官等の心理学を少年犯罪に活かす仕事についてのお話や、少年鑑別所、少年院等の施設のお話などを伺いました。

7月31日には福祉の現場(母子生活支援施設)で活躍するOGをゲストとしてお招きし、お話を伺いました。

7月30日はオープンキャンパスが行われました。
心理行動科学科は学科紹介や模擬授業、入試対策講座、学生による実践活動報告などが行われました。

暑さはまだ続くようです。熱中症にはお気をつけください。

卒論中間発表会の様子