12月のリレーエッセイ(友野ゼミ4年・佐藤永美香)

2023/12/27 >> 在学生によるリレーエッセイ

こんにちは!友野ゼミ4年の佐藤永美香です。

今年は、冬にしては暖かいなと思ったら急に寒くなったり、気温が安定しませんね。
インフルエンザが流行ってるみたいなので体調には気を付けてください!

特に私たち4年生は”卒論”の締切が迫ってきていて、風邪なんて引いてられないです…。
卒論制作のための実験が終わり、ほとんどの人がまとめに入っていると思いますがみんな苦戦してますね…早く終わりたい…。

4年生になり、学校へ来る回数が減っていましたがここ最近はたくさんの人が毎日学科図書室に集まっていて賑やかです。
私も生協でカップラーメンとお菓子を買い、食べながら卒論に取り組む日々ですが、そんな学生生活もあと数ヶ月で終わってしまうと思うと寂しい気持ちになります。
大学に入学して2年ほどは思い描いていた大学生生活とは程遠いものでしたが、そんな中でも楽しく4年間過ごしてきました。
20歳を超えてからほんとに年々時間が進んでいくのが早くて早くて…就職したくないのでこのまま時が止まればいいのにと最近ずっと考えてます笑

そんなこと言ってても卒論提出までとにかく頑張るしかないです!
みんな頑張って卒業しましょう!

2023年もありがとうございました。良いお年を!!

 

12月の心理学コラム:記憶に良い場所(担当:瀧澤 純)

2023/12/12 >> 役に立つ!!心理学コラム

年末年始はまさに、大テスト時代!

今の時期は、期末テスト、資格試験、小中学校・高校・大学の受験対策で頭を悩ませている人もいるでしょう。「どうすれば覚えられるか?」という疑問に対するひとつの答えは、「覚えるときの環境を、思い出すとき(テスト本番)となるべく同じにするとよい」です。

その根拠として、GoddenとBaddeleyが1975年に発表した研究を紹介します。彼らは、大学のダイビングクラブに所属する18人を対象に、記憶の実験を行いました。なぜダイビングかというと、陸上で学習して陸上で思い出す場合、陸上で学習して「水中」で思い出す場合、水中で学習して陸上で思い出す場合、水中で学習して水中で思い出す場合という、4つの場合を比較するためです。実験の結果は図のように、「学習する場所と思い出すときの場所が一致していると、一致していない場合に比べて、記憶の成績が高い」となりました。

図 実験で思い出された単語数の平均値(Godden & Baddeley, 1975)

この実験を拡大解釈すれば、部屋、机やイス、机に置くもの、周囲の景色、場所の明るさ、温度、音、いる人など、学習するその場にあるものをできるだけ本番と同じにするとよい、となります。

また、GoddenとBaddeleyが5年後に発表した研究から、手がかりがある状況で思い出すときには、このような効果がみられないことが示されています。ということは、学習するその場にあるものには、ヒントなしで思い出す場合の手がかりのような役割があると考えられます。

教員である瀧澤としては、テストのためだけに学んでほしくはない。とは思いつつも、テストでは力を発揮してもらいたい。あなたの学習する場所を見直してみませんか?

 

文献
Godden, D., & Baddeley, A.  (1975).  Context‐dependent memory in two natural environments: On land and underwater.  British Journal of Psychology, 66, 325–331.

Godden, D., & Baddeley, A.  (1980).  When does context influence recognition memory?  British Journal of Psychology, 71, 99–104.

11月の心理行動科学科

2023/11/30 >> 今月の心理行動科学科

この夏の暑さが嘘のように冬の寒さが訪れていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

11月23日(木)勤労感謝の日、仙台駅前アエル2階アトリウムにおいて「ココロサイコロ2021」が開催されました。学科の1年生が3班に分かれ、半年間取り組んできた研究をパネル発表しました。
今回のテーマは「【定点調査】マスク装着率の変化etc.」・「スポーツ観戦の心理学」を解き明かす」・「印象を形成する心に迫る」でした。
足を止めた方にパネルの説明をし、質問に答えていました。この経験がこれからの学びに活きていくことでしょう。

11月25日(土)に学校推薦型選抜の試験が行われました。体調不良の人もなく、志願者全員が小論文の課題と面接に臨みました。同じ日に、社会人入学と編入学の試験も行われ、志願者が無事に試験を終えました。

年末に向けて忙しい時期ですが、体調に気をつけてお過ごしください。

ココロサイコロの様子

 

11月のリレーエッセイ(千葉ゼミ1年・小笠原二瑚)

2023/11/28 >> 在学生によるリレーエッセイ

私たち1年生は11月23日(祝)にアエルでココロサイコロ2023の発表をしてきました。

当日は、各ゼミごと、約半年間でやってきたことを分かりやすいように説明できるよう何度も工夫を重ね、多くの人に発表を聞いていただくことができました!声をかけると、思っていたよりも幅広い年齢層の方々が「少しだけなら」と足を止めてくれて、説明を聞いてくれました!説明を淡々と聞いてもらうだけではなく、問いかけであったり、聞く側にも参加してもらうことで、研究への興味を誘うことができました。すると、聞く側からの質問や、私たちだけでは知ることができなかった知識を得ることができました。

自分からコミュニケーションを積極的に取ろうとすることで流れ作業のような説明されてただ聞いての状況を減らすことが出来、コミュニケーションを取ることの大切さを実感出来る機会となりました!

そして、自分たちの研究を発表した時、聞く側に興味を持ってもらうことの嬉しさを知ることが出来ました!

最後まで読んでいただきありがとうございました!2023年もあと少し!体調に気をつけて頑張りましょう!

11月の心理学コラム: 心理学は議会に役立つ(担当:浅野晴哉)

2023/11/17 >> 役に立つ!!心理学コラム

本年10月3日に宮城県議会において「宮城県犯罪被害者等支援条例」(以下「改正条例」という。)が可決されました。改正条例の施行日は令和6年4月1日からで、平成16年4月1日に都道府県レベルにおいて全国初の「宮城県犯罪被害者支援条例」(以下「現条例」という。)が施行されてからちょうど21年目の記念すべき日です。
皆様も、犯罪被害者、その家族又は遺族(以下「犯罪被害者等」という。)が突然抱える問題については承知しているでしょう。例えば、犯罪被害者等は身体への負傷、恐怖などの精神的被害そして金銭的な経済的損失も被ります。さらに、報道被害、誹謗中傷及び裁判の負担などの二次的被害にも苦しめられます。加えて、被害現場が自宅や会社などであった場合は、本来なら安心できる自宅に滞在している時でさえも何度も被害を思い出してしまい、住むことができなく、また、会社に行けなくなります。そのため、心理職が関係機関の方々と協働しながら微力ながらも犯罪被害者等の支援に尽力しています。しかし、犯罪被害者等にとっては新たな住居や就労など実質的な支援が必要にもなるのです。改正条例は、これらの問題に対しても支援できる構成になっています。改正条例に携わった県議会議員は議会において支援関係者から現状等を伺いながら改正条例を検討した旨述べました。その関係者の中には公認心理師等で構成される宮城県犯罪被害者支援審議会も入っています。全国初となった現条例策定時にも、当時の宮城県臨床心理士会長が犯罪被害者等や支援従事者の心理について県議会議員に説明をしました。
さて、非常に硬い話になりましたが、心理学は現場の支援のみなならずその現場を踏まえた条例や施策にも貢献できることが御理解いただけたでしょうか。心理学を学んでいるという学生さんも、自分の興味のある心理学の領域においても条例や施策と関係しているかもしれません。
「心理学は、机の上だけでは学べない」です。本を持って現場の一つである議会を傍聴してみると、私たちの生活がどのように条例や施策に結びつき、県民に還元されているという政治とのつながりを再確認できるだけではなく、新たな研究テーマとの出会いがあるかもしれません。
最後に、犯罪被害者等の視点に立った条例策定に尽力なさった方々に感謝申し上げます。
それでは、またこのコラムでお会いできることを楽しみにしております。

みやぎ県議会だより第148号 令和5年9月定例会特集