Archive for 10月, 2022
10月の心理行動科学科
2022/10/31 >> 今月の心理行動科学科
10月6日から3年生の学科就職支援「Pナビ!」が始まりました。セミナーや、面談を通して、就職活動の不安を解消し、前向きに活動できる企画です。
10月15・16日に3年ぶりの対面での大学祭が行われ、心理行動科学科は学科の学びを活かした企画「ココロミル」を開催しました。性格診断、ウソ発見器、アハムービー、鏡映描写、ストループ、ホローフェイスなど実際に体験していただくコーナーを用意し、多くのお客様にご来場いただきました。
今年はオープンキャンパスも同時開催し、学生による学びの成果発表が行われました。
10月28日に1年生と3年生が論理文章能力検定を受けました。学びの質の保証として、ものごとを客観的に考える力や的確に表現する力の獲得の確認のため、1年生と3年生の全員が受検しました。
10月29日は総合型選抜Ⅰ期が行われました。
10月のリレーエッセイ(森ゼミ1年・井上夕里杏さん)
2022/10/30 >> 在学生によるリレーエッセイ
皆さんこんにちは!1年森ゼミの井上夕里杏です。
先日、全日本大学女子駅伝が開催されました。今までは走者が「年上の選手」だったのが気付けば自分と同じ歳の選手が走るように。同年代が一生懸命走る姿を見て、大学時代に何か熱中できるものを見つけ、それに打ち込む青春もいいなぁ…とテレビの前でしみじみと感じていました。
さて、後期が始まり早二か月が経ちました。大学生活がどのようなものなのかを探りながら生活した前期に比べ、後期は授業に加えサークル活動やアルバイト、趣味に没頭するなど各々が充実した大学生活を送っているように感じます。
そんな中、私が最近特に力を入れているのは「実践ゼミ」での活動です。私は森先生のゼミに所属し、「髪色と服装が相手にどのような印象を与えているのか」について研究しています。初めての研究で戸惑うことも多く、先生にアドバイスを頂きながら着実に進めています。
前期から少しずつ進めてきた研究も、今月末の発表を目前にして慌ただしくなってきました。この実践ゼミで得られる経験は、きっとこれから先の学びの糧となるので1年生全員で走り抜けましょう!
発表は 11 月 23 日(勤労感謝の日)にアエル 2 階で「ココロサイコロ 2022」として行います。ココロサイコロは当日足を運んでくださる皆様がいて初めて成立します。私達1年生が半年かけて研究した成果を発表しますので、少しでも興味が湧いた方は是非お越しください。1年生一同心よりお待ちしております!
10月の学生委員通信:3年ぶり!対面での大学祭!
2022/10/19 >> 学生委員通信
皆さん、こんにちは!学生委員3年の酒井悠妃です!
私はこの度、心理行動科学会企画「ココロミル」の大学祭委員長を務めました。大学生活のうちに、「何か大きな仕事をしたい!」という単純な思いから大学祭委員長に立候補しました!
今年は3年ぶり対面での開催でした!( ; ; )私自身大学祭に参加するのが初めてで、新型コロナウイルスが流行する前のココロミルを企画していた先輩がいないため、全て0からのスタートでした。最初は何もわからなくて、ミスが連発でした。説明会に参加し忘れたり、机椅子の個数が少な過ぎたまま企画書を提出したり、ミスに気づかないままパンフレットを250部印刷してしまったり…笑 でも全てなんとかなりました!最初は参加者人数があまり確保できず、どのようにすれば今年も盛り上がるのかと試行錯誤を重ねました。私は自分がココロミルを参加者に楽しんでもらいたい、お客様に楽しんでもらいたいという強い思いからひたすら声を掛けて人数を確保し、お客様が入場しやすいような雰囲気を心がけるためにインスタグラムの作成、オリジナルでパネル作成、フォトスポットを作成しました!それが以下の写真になります!(沢山のお客様がフォトスポットを楽しんでくれました!)
当日はどのブースも大盛り上がりでした!(^○^)私は性格診断を担当し、老若男女のお客様の対応をしていく上で「説明がわかりやすい!」「マイナス面が自分に当たってて面白かった!」「心理行動科学科が気になってたので更に興味が湧いた!」と、暖かいお言葉をお客様から直接頂いてとても嬉しかったです!自信がつきました!
大変な面が多くて一時はどうなるかと不安に押しつぶされそうになりましたが、先生方、先輩方、同級生、後輩、学生委員の支えがあったおかげで最後まで大学祭委員長を務めることができました!( ; ; )
大学生活で一生懸命に取り組んだことがあまりなかったので、現在、達成感に満たされています!笑 来年、ココロミルを企画する後輩には更にココロミルを盛りあげていただきたいです!
ココロミルにご来場して頂いたお客様、ご協力して頂いた皆様、本当にありがとうございました!
10月の心理学コラム:どんな言葉をかけるか?(担当:千葉陽子)
2022/10/18 >> 役に立つ!!心理学コラム
『青春って密』
2022年夏の甲子園で優勝した仙台育英高等学校の須江航監督の言葉です。青春を経験した誰もの心にスッと入り込む、言い得て妙とはまさにこのことでした。
もう一つ私の心に残った言葉がありました。『優しさは想像力』という言葉です。
「同じことを言っても、誰が言うか、いつ言うか、その聞く相手がどんな精神状態か、によって効果も変わる。こういったいろいろなことを考慮して話すべきだ」というものです。須江監督はこのことを部員に伝えつつ、自らも実践されているようです。
運動指導の心理学においてよく検討されるテーマの一つに『言葉がけ』があります。
練習・試合中に指導者が選手にどのような言葉かげをしているか、そしてそれが選手の有能感とどのように関連しているかを調べた研究があります。
研究対象者はサッカー選手の指導者A1名で、Aが指導するのは22名のユース世代の選手でした。表1は、試合1回と練習15回の言葉がけの頻度をビデオで記録し、指導者が選手を指導している場面を分析したものです。カテゴリの補足説明は以下の通りです。
・直接的:「〇〇、もっと広く、広がれ、広がれ」
・間接的:「〇〇はどうすんの?止まった方がいいの?」
・統制的:プレー外で「〇〇、あのマーカーいらない」
・親和的:プレー外で「〇〇、足痛い?大丈夫?」
・その他:「〇〇は、まぁいいや」など指導者の意図が明確に確認できなかったもの
この結果は、皆さんの目にどう映りましたか?私の印象ですと、意外性は特に感じられませんでした。しかし、特筆するのであれば、プレー中のポジティブな発言が多い一方、プレー外での親和的な発言が少ないという印象です。想像ですが、プレー中に積極的にポジティブな言葉がけをしようとする指導者の意図をかいまみることができます。本研究は、調査開始時と終了時に選手にサッカー有能感尺度の回答を求め、指導者の言葉がけがサッカーに関する有能感の変容に与える影響についても検討しました。その結果、「状況に応じたパス&ボールコントロール技能」と「ドリブル技能」に関する有能感が向上していたことが明らかとなりました。一方で、指導者からの否定や叱責と行った「ネガティブな評価」を受ける頻度が高い選手ほど、「守備技能」に関する有能感が低下する可能性が示唆されました。ただし、賞賛や励ましといったポジティブな評価さえ有能感の変容に影響を与えなかったようで、ユース世代の選手にとっては、指導者からの言葉がけ以外の要因が、自身のサッカー有能感を形成している可能性があるようです。
日々学生と対峙する教員として、自身の言葉がけは最近のテーマであったため、自身を見つめ直す良い機会となりました。想像力を働かせて日々を送っていきたいと思います。
【出典】安倍久貴・村瀬浩二・落合優・射手矢岬・鈴木直樹(2018)指導者の言葉がけがユース世代のサッカー有能感に与える影響. 体育学研究,63,87-102.