Archive for 8月, 2018

【実践研修】「日本健康心理学会第31回大会」参加報告

2018/8/30 >> イベント報告

2018年6月23日(土)・24日(日)に京都橘大学で開催された「日本健康心理学会第31回大会」に、本学科3年生2名(両者とも、報告者のゼミに所属)が参加してきましたので、遅くなりましたがここにご報告いたします。

日本健康心理学会は、健康を様々な観点から学際的に研究する人たちの学術的な集まりで、必ずしも心理学だけではなく、医学、看護学、社会福祉学など関連領域の研究者や実践家も多く集い、多くの研究発表がなされます。また、近年学会の若返りをはかっており、若手会員のみの企画もあるなど、とても活力のある学会です。今回は、日本ヒューマン・ケア心理学会との合同大会として、「こころとからだの健康とケア」をテーマに、約150件の発表がなされたとのことです。

今回の学会大会は京都という遠方での開催だったため、当初参加者は皆無だろうと踏んでいました。しかし、ゼミの時間に熱く宣伝したかいもあってか(!?)、報告者のゼミから3年生2名が参加希望を表明してくれました。大会参加前に、報告者が担当する「心理行動特殊講義」という授業でちょうど健康心理学のことを学んでいたので、2名ともその事も踏まえて事前学習をしっかりしてから京都へ向かいました。

大会当日は、特別講演、シンポジウム、ポスター発表という異なる発表形式のセッションに参加し、メモを取り切れないほどの情報量に圧倒されながらも、自分たちなりにそれぞれの発表のテーマについての理解を深めていたようでした。また、上述の「心理行動特殊講義」で取り扱ったテーマに関する発表も聴いていたようで、報告者の私に逆に情報提供してくれました(早速、次週の授業時にその発表の内容を追加させていただきました)。

以上、今回参加した2名とも充実した2日間を過ごして帰仙してきましたが、「心理行動実践研修B」のポイントを獲得するためには、事後学習として学会大会に参加して学んだことをまとめたレポートを提出しなくてはなりません。聴いてきた内容が思っていたよりも難しかったり、情報量が多過ぎて収拾がつかなくなってしまったりしていたようですが、結果としては規定量の倍くらいの分量のレポートを提出してくれました。

以下に、レポートに書いてくれた感想の一部をご紹介させていただきます。

・手伝いではなく、実際に学会に参加するのは初めてだった。人間工学会の会場係だったため、セッションなどは聞いていたが、学会によって進め方などが違っていてそこも新しい発見だった。
・健康心理学という分野は3年生になって初めて知ったが、面白そうな分野だと思った。私自身、参加する前と参加した後では、心理学に対する見方やもっと掘り下げてみたいと思う気持ちにも変化があったと思ったので、他の学会などにも積極的に参加してみたいと思った。
・ポスター発表の際に、「こんなこともわからないのか」と呆れられてしまうのではないかと思い、質問をすることに躊躇していたが、恐る恐る尋ねてみるとすべての先生が快く答えてくださり、尋ねたこと以上のことを教えてくださった。もちろん先生方の優しさが大きかったのだと思うが、普段のゼミでの活動が活きたのではないかと感じた。
・今回の学会への参加で得た経験や学びは、絶対に校内では得られないものだと思う。また機会があれば積極的に参加したいし、参加に悩んでいる友人や後輩がいたら是非とも勧めたい。

感想にもありましたように、直前に本学で開催された「日本人間工学会第59回大会」に2名ともスタッフとして参加し、学会大会の様子を垣間見てはいましたが、一般の参加者としては今回が初であったため、また当日の京都は天候不順であり蒸し暑くもあったため、心身ともにかなり疲れたのではないかと思います。しかし、それを補って余りある経験をしてきたようでしたので、その経験を今後の学修に繋げていただくことを指導教員としても大いに期待しております。

最後に余談ですが、ゼミの指導教員である報告者のポスター発表に2名とも(気を遣って!?)見に来てくれました。普段の授業時にはなかなか聴けないような指導教員の研究の突っ込んだ話が聴け、普段はなかなか見れない学会大会という場における指導教員の立ち居振る舞いを観察することもでき、ある意味レアな経験をしたのではないでしょうか。このような経験ができるのも、学会大会参加の醍醐味です。今後も色々な学会大会が開催されますので、在学生の皆さんは是非積極的に参加の手を挙げてみてください!

(友野隆成記)

「第11回心理学検定」対策講座を行いました

2018/8/10 >> イベント報告

8月4日(土)に「第11回心理学検定」に向けての対策講座が行われました。

心理行動科学科では,3年生に心理学検定2級の受検を義務づけています。心理学検定は,本学科の学生たちがこれまでに学んできた心理学の知識をどの程度身につけたかを確認するための,良い手段となっています。

本学科では,心理学検定2級合格が3年次の必修科目の単位認定に必須となっているため,3年生になるのを待たずして2年生のうちからの受検を強く推奨しております。そのため,昨今では2年生の多くが対策講座を受講しています。うまくいけば,2年生で2級に合格=単位認定の資格を早々に確保することができるため,対策講座の受講にも身が入ります。

対策講座では,各教員がそれぞれの専門領域を担当し,受検のコツを持ち回りでレクチャーしました。受講した学生たちは,ふだんの講義とはまた違ったかたちのレクチャーに,熱心に耳を傾けていました。

対策講座は13時の開始から途中休憩を挟んで約3コマ分,最後のセクションが終わったのは18時を過ぎる長丁場でした。学生たちも暑い中元気に最後まで頑張って受講し,終了後には充実した表情を浮かべていました。

2018年度の心理学検定は,8月19日(日)に実施されます。最近仙台では気温の乱高下が激しいので,受検予定の皆さんは体調管理をしっかりして本番に臨みましょう!

(友野隆成記)

キャリア支援企画(6)「OG講演会」を開催しました

2018/8/8 >> イベント報告

7月6日(金)の5校時に本学科OGをお招きして、大学選びから現在・今後のことなど、在学生の今後のキャリアを考える上で大変貴重な話を伺いました。

今回のゲストOGは、渡邉裕子さんでした。
心理行動科学科第5期卒業生、2016年3月卒業、トランスコスモス株式会社勤務の先輩です。

大学祭で中心的な役割を担っていたり、積極的に様々な活動に参加していた在学時の話などから渡邉さんの考え方、人柄を知り、在学生たちはとても刺激を受けていました。
中でも、学科独自のキャリア支援であるPナビ!を最大限に活用し、就職活動に必要な情報を集めたり、何度も相談をして就職活動に向き合っていた話は、在学生がこれから就職活動に臨む上で有意義であり、とても参考になったという意見がたくさんありました。
またインターンシップで議員の秘書についてマナーや社会常識を学んだ話など、常に自分のプラスになることを積極的に取り組んでいた話は、学生の普段の生活を見直すことにつながり、活動的に大学生生活を送る意義を在学生たちが見いだしているようでした。
今の職場での話、今後の将来に向けての話など、多くの話をしていただき、さらに学生からの質問もたくさん出て、予定の時間を超過するとても内容の濃い講演となりました。

(森記)

7月の心理学コラム:楽器の話 その1 ファゴット(担当:佐々木隆之)

2018/8/2 >> 役に立つ!!心理学コラム

ファゴットは,バスーンとも呼ばれるダブルリードの木管楽器です.私の知り合いのファゴット奏者は,バスーンと呼ぶことを異様に嫌っていました.その理由を聞いた記憶はあるのですが,中身はすっかり忘れてしまいました.
ファゴットの特徴は,なんと言ってもそのとぼけた音色にあります.NHKの子供番組では,かなりの割合でファゴットによるBGMが使われています.また,サザエさんやドラえもんのようなアニメの中でも,独特の雰囲気を作るために効果的に使われています.なぜファゴットの音がとぼけて聞こえるかというと,その理由の一つとして楽器の共鳴が挙げられます.ファゴットは他の楽器に比べて,かなり人間の声に近い共鳴構造を持っていると考えられます.そのため,ファゴットの音を聞くと人間の声を連想し,意味の分からないスキャットのような印象を受けます.人の言葉をしゃべる動物に近い印象で,親近感も生じさせます.クレヨンしんちゃんでもファゴットはBGMに使われていますが,クレヨンしんちゃんの発声がファゴットに近く,とても面白く感じて好きです.
同じ二枚舌の木管楽器であるコールアングレ(イングリッシュホルン)やトランペットにハーマンミュート(ワウワウミュート)をつけた音も同様の印象ですが,ファゴットの方が人間の声の音域に近い分特徴が際立っています.機会があったら注目して聞いてみてください.
去る7月15日(日)に,東北大学でサイエンスデイという催しがあり,2人の学生と一緒に出展しました.6時間の間に,小学生の子どもと親,そして時々大学生が800人近く訪れ,錯視パターンの作成を楽しんでもらいました.休む間もなくずっと対応し続けとなり,大変疲れましたが,皆が楽しんでくれているのを実感でき,充実感も味わいました.3年生の蓮池美沙樹さん,小島南さん,ご苦労様でした.

サイエンスデイ2018 その1

 

サイエンスデイ2018 その2