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5月の心理学コラム:同化と調節(担当:木野和代)

2026/5/11 >> 役に立つ!!心理学コラム

 新緑がまぶしいゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしたでしょうか。
 3月に巣立った卒業生の皆さん、4月に入学した新入生の皆さんは、新たな環境での試行錯誤の日々を送られていることと思います。所属先は変わらなくても、クラス替えや共に働くメンバーが変わるなど、様々な環境の変化が生じる時期でもあります。そう考えると、4月は多くの人にとって「同化と調節」の連続の1か月だったのかもしれません。
 同化とは、すでにもっているシェマ(知識の枠組み)を新しい対象にも用いること。調節とは、すでに持っているシェマを新たな対象に適用できるように修正していくことです。これらを通して、私たちは新たな環境に適応しているのです。
 これはスイスの心理学者ピアジェが、子どもの認知発達を説明するのに用いた概念です。発達心理学の授業で学んで以来、この時期になると改めて意識させられます。
 慣れた環境では当たり前だったことが、新しい環境ではそうではない。そうしたギャップに出会うと、うまくやるためにエネルギーを費やすことも多いでしょう。でもそんな努力を、一歩引いて「同化と調節」の過程だととらえてみると、自分の持っていたシェマに気づけたり、自分の可能性を広げられたな、前に進めたな、と感じられたりしませんか?
 ところでこの季節、新緑とともに楽しみなのが、端午の節句のちまき。地域差があるようで、子どものころに食べていたものにはなかなか出会えませんが、最近は仙台のある和菓子屋さんのものを毎年楽しみにしています。これも同化と調節? 厄除け・無病息災を願って、今年も味わいました。