Archive for the ‘役に立つ!!心理学コラム’ Category
11月の心理学コラム(担当:木野和代)
2010/11/27 >> 役に立つ!!心理学コラム
カモメは遊覧船が好き?
松島観光の遊覧船に乗ったことがありますか? 私は今月3日に乗りました。大学時代の先輩の松島観光にお伴したのです。
遊覧船に乗り込み出港を待っていると,船の周りにはカモメが1羽,2羽…と集まってきました。いよいよ出港。するとそのカモメたちが船の後からついてきます。
なぜでしょう? 動くものを追う習性がある? 遊覧船が好き?
しばらくすると,乗船客が甲板に出てかっぱえびせんを海に向かって投げはじめました。カモメたちはその付近を飛び交います!
そう!カモメたちは餌をもらうために,出港前から遊覧船の周りで待ち構えていたのです。
一連の光景をみて「学習」ということばが浮かびました。
「学習」といっても学校でのお勉強のみを指すわけではありません。心理学用語では,経験により何らかの行動を身につけることを意味します。
この場合,遊覧船が出港すると乗船客がかっぱえびせん(餌)をくれるということを繰り返し経験するうちに,カモメたちは出港前に遊覧船の側で待機し,出港後は船の後を追うという行動を学習した,というわけです。
報酬(餌)が得られる行動を進んでするようになる。飼い犬をしつけるときも同じですね。
カモメが人間に「かっぱえびせんを投げる」という行動を学習させたのかも!?
10月の心理学コラム(担当:大橋智樹)
2010/10/27 >> 役に立つ!!心理学コラム
受験シーズン突入ですね!
何年か前に、大学院を受験したある学生さんに送ったメールです。
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「考えてもしょうがないことを考えるくらいだったら少しでも勉強しろ」とは言ったけれど、これは「寸暇を惜しんで勉強しろ」という意味ではありませんよ。考えてもしょうがないことを考えさせないようにするために、どう言ったらそれが通じるか、と悩んだ末に出てきた言葉です。
勉強は十分にしていると思う。知識もたくさんある。ただ、それを発揮できなければ、それらに意味はないのです。発揮できる環境を自分の中に整えること、それが、余計なことを考えないこと、なのです。
結果は君が出すのではない。結果は、力を発揮した結果に勝手についてくるのです。知識が100ある人が5しか発揮できなかった場合と、知識が10しかない人がその全てを発揮できた場合と。「試験」で評価されるのは、残念ながら後者なのです。
「発揮する」能力の大切さが、わかるでしょ? そのためには自分を邪魔しちゃいけない。自分に余裕をもたせてあげなきゃいけない。自分を信じてあげなきゃいけない。それが大切なのです。
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どうしたら持てる力を存分に発揮できるか、これも心理学のテーマです。そして、どうしたら誰かを勇気づけられるか、これも心理学のテーマです。
大学入試センター試験の様子
9月の心理学コラム(担当:工藤敏巳)
2010/9/27 >> 役に立つ!!心理学コラム
“心理戦”
今秋、11月13日から中国の広州市でアジア競技大会が始まります。
私はソフトテニス競技日本代表チームのメンタルサポートだけでなく情報戦略サポートの仕事もしています。情報戦略サポート活動と言われて真っ先にイメージするのは、監督が戦略を立てるため、事前に得た相手チームの情報と試合中の情報を監督に提供する、いわゆる「スカウティング」でしょう。この場合、選手勧誘のことではなく情報収集(偵察)のことを言います。6月にはアジア大会のプレ大会で広州市に行きスカウティングを行ってきました。
実は、情報戦略活動とは情報収集を行うことだけはありません。情報を発信・操作して選手が大会で実力を発揮しやすくするための環境作りを行うことを言います。例えば、日本チームが不利な状況であった場合、その状況を前向きに捉え有利なコメントをニュースで放映したり、日本で応援している方のメッセージをmixiやtwitterを使って選手に配信し、選手のモチベーションを高めます…などなど。今、私が考えていることは「大会会場のホーム化」です。サッカーでも野球でもホームとアウェイを比較した時、ホームの勝率が高いことはご承知の通りです。大会が開催される中国は全くのアウェイですから、ホームの雰囲気をどこまで作れるか頭を悩ませているところです。
着々と工事が進むメイン会場(6月撮影)
8月の心理学コラム(担当:友野隆成)
2010/8/27 >> 役に立つ!!心理学コラム
研究室と観葉植物と私
私は、今年の4月に宮城学院に着任しました。3月までは京都に住んでいたのですが、宮城学院着任を機に大きな環境の変化がありました。気候、食文化、言葉、視聴できるテレビ局等々、様々な変化に直面しました。そして、個人的に大きな変化だったのが、初めて専任教員として採用され、個人研究室を持つことができたこと、それに付随して、観葉植物を育てることになったことです。
研究室を開設して間もない頃、とある方より観葉植物をいただきました。元来面倒臭がりな性格である私が観葉植物など育てられるのだろうか、当初は一抹の不安を抱えていました。その不安を解消すべく、ネットで育て方を検索し、ホームセンターで肥料を買い、せっせと水やりをしました。すると、最初は4枚だった葉が6枚に増え、今でも枯れずに元気に育っています。
パーソナリティ心理学では「性格は変わるか?」という永遠の命題が良く議論されますが、私は観葉植物をきっかけにほんの少しだけ面倒臭がりな性格が変化したような気がします(気がするだけかもわかりませんが…)。性格は、もしかしたらちょっとしたことがきっかけで、少しだけでも変わるものなのかもしれませんね。

7月の心理学コラム(担当:佐々木隆之)
2010/7/27 >> 役に立つ!!心理学コラム
リズムの話(1)
日本人は3拍子のリズムが不得意だと言われます。確かに、明治以前の日本の古い音楽には3拍子のリズムはなく、2拍子系の音楽しかありません。「真室川音頭」や「佐渡おけさ」、「阿波踊り」のように8分の6拍子の音楽はありますが、これも2拍子とみなしてよいでしょう。千昌夫の「星影のワルツ」は往年の名曲ですが、この曲に合わせて聴衆が手拍子を打つと、1拍目、3拍目、2拍目、1拍目、…、と奇妙なことになります。欧米人ならばきっと3拍子を感じ取って1拍目に手拍子を打ち続けることになるでしょう。
音楽のリズムを研究していると、このように、民族や文化によってリズムの感覚が異なることに気づかされることがあります。一方で、民族や文化の違いを超えて知覚の特徴が共通に表れる場合があります。私は、20年以上にわたりオランダの研究者と一緒に研究を行っていて、日本人とオランダ人を比較することがあります。私たちが行っている研究では、どちらの国の被験者でも同じような結果になることが多いのです。
今、ワールドカップサッカーの真っ最中ですが、昨日(7月6日)の早朝には準決勝がありました。先週、研究の打ち合わせのためにオランダに行ったのですが、共同研究者のお宅で一緒に日本チームの試合を見ました。もちろん共同研究者も日本を応援してくれました。付き合いとしてはサッカーのような研究以外の話題もとても重要です。そこで、昨日は朝3時半に起きて応援することになったわけです。ついでに、今日も一日、オランダの国の色であるオレンジ色のユニフォームを着て勝利を祝いました。

写真はゼミの授業風景です。右端にオレンジのユニフォームが…
※佐々木先生の教員リレーエッセイはこちら


