9月の心理学コラム(担当:工藤敏巳)

2010/9/27 >> 役に立つ!!心理学コラム

 

“心理戦”

今秋、11月13日から中国の広州市でアジア競技大会が始まります。

私はソフトテニス競技日本代表チームのメンタルサポートだけでなく情報戦略サポートの仕事もしています。情報戦略サポート活動と言われて真っ先にイメージするのは、監督が戦略を立てるため、事前に得た相手チームの情報と試合中の情報を監督に提供する、いわゆる「スカウティング」でしょう。この場合、選手勧誘のことではなく情報収集(偵察)のことを言います。6月にはアジア大会のプレ大会で広州市に行きスカウティングを行ってきました。

実は、情報戦略活動とは情報収集を行うことだけはありません。情報を発信・操作して選手が大会で実力を発揮しやすくするための環境作りを行うことを言います。例えば、日本チームが不利な状況であった場合、その状況を前向きに捉え有利なコメントをニュースで放映したり、日本で応援している方のメッセージをmixiやtwitterを使って選手に配信し、選手のモチベーションを高めます…などなど。今、私が考えていることは「大会会場のホーム化」です。サッカーでも野球でもホームとアウェイを比較した時、ホームの勝率が高いことはご承知の通りです。大会が開催される中国は全くのアウェイですから、ホームの雰囲気をどこまで作れるか頭を悩ませているところです。
着々と工事が進むメイン会場(6月撮影)

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