9月の心理学コラム:子どもが描いたパブリックアートの効果(担当:森康浩)

2024/9/17 >> 今月の心理行動科学科

9月は多くの学会が行われるシーズンとなっています。今年は日本心理学会と日本社会心理学会で発表を行ってきました。今回は日本心理学で発表した内容を取り上げたいと思います。今年の日本心理学会は熊本で行われました。

札幌の安春川で行ったパブリックアートを用いたポイ捨てを抑制することを検討した研究の発表を行いました。日常的にパブリックアートは街の中にありますが、芸術という観点だけではなくて、さまざまな心理学的な特徴も持っています。パブリックアートがあることで人の往来が増えます。するとそこにいる人の多くの目がある状況が作られます。その結果、問題的な行動や防犯に効果があることが示されています。また、パブリックアートのような美しいものがあるとその場所の印象も良い印象になります。

このような効果があるので、今回、地域の方々と協働で、地域の小学生に絵を書いてもらい掲示することでポイ捨てを抑制する効果があるかを検討しました。その結果、パブリックアートを掲示するとポイ捨てが減るという結果が示されました。このように日常的にあるものが別の効果をもっているということもあります。パブリックアートを探してみてください。

 

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