10月の心理学コラム(担当:大橋智樹)漫画に見る心理学

2012/10/23 >> 役に立つ!!心理学コラム

『MONSTER』という漫画があります。『20世紀少年』などで有名な漫画家・浦沢直樹氏による作品です。
1986年ドイツ。頭部に重傷を負った少年ヨハンを、日本人の脳外科医Dr.テンマが助けるところから始まり、その結果巻き込まれてしまう怪物(MONSTER)との12年間余の戦いの物語。
私の研究室には全巻18冊がすべて置いてありますが、たくさんの付箋紙が貼られています。マンガに付箋紙って変だと思いますよね?笑
実は、読み返すたび、心理学的に意味のある描写が含まれていることに気づき、そこに印をつけているからです。たとえば11巻にはこんなシーンが出てきます。
スパイとして訓練を受けたある男が、訓練の経験を振り返るシーン。「その中でも、一番難しかったのは……何だと思う?」とDr.
テンマに尋ねます。スパイの教育で一番難しかったもの…皆さんは何だと思いますか?
彼は満面の笑みを浮かべながらこう答えるんですよ。「笑い方だよ」。
彼は笑顔を絶やさず、人当たりの良い人物。それが訓練されたものだったと…。私たちの周りにも、そういうことは溢れているんじゃないかと思うのです。自然に見える誰かの特徴が、実は不自然の産物だったり。
漫画が教えてくれる心理学的。心理学は何からでも学べるんですよ。

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