2019年度『心理学実践セミナー』木野ゼミにおける研究成果

2019/12/2 >> 学生による実践研究成果

2019年度の『心理学実践セミナー』(1年次必修)において,木野ゼミでは「ジェンダー・ステレオタイプ」をテーマに研究しました。

タイトル「男らしさとは? 女らしさとは?」

概要 男女のカテゴリや性役割観は、自分の振る舞い方のヒントを与えてくれる便利なものです。しかし、それを息苦しく感じる人もいます。女のくせに…、男だったら普通…、こうした「当たり前」は本当に当たり前なのでしょうか。①#KuToo運動にヒントを得た女性の靴の観察と調査、②家庭内役割分担にみる価値観の世代間伝達、③女らしさ、男らしさのとらえ方の時代による変化、の3つの研究を通して、現代社会における女らしさ・男らしさとは何かを考えてみます。
研究目的と結果の概要は以下のとおりです。

[目的] 現代社会におけるジェンダー・ステレオタイプについて、①働く女性の靴と「#KuToo」運動、②家庭内役割分担の世代差、③「らしさ」の捉え方の3つの視点から明らかにしました。
[結果]①仕事中の女性の靴について、お客の立場からの評価では職業によってふさわしい靴に違いがあり、さらに,女性のほうが見た目を重視する傾向が明らかになりました。②家庭内役割分担について、母親・祖母世代の実態に対して、娘(大学生)世代の理想は男女平等志向ではありますが、家事によっては差がありました。社会制度は整っても、得意・不得意、観察学習(親の影響)、諦めなどのためか、現代の女子大学生においても、全くの平等を理想としているわけではないようです。③「らしさ」の捉え方については、1970年代、1990年代と比べて、性格特性語を男女の「型」にあてはめる傾向が小さくなってきたようです。男女というカテゴリにとらわれず、他者を認知できるようになってきているのかもしれません。

研究成果報告会2019年11月23日にAER 2F アトリウムで開催した「ココロサイコロ2019」,において報告しました。

報告資料発表で使用した資料はこちらからダウンロードいただけます(pdf: 約1700KB)。

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