12月の心理学コラム(担当:高田利武)

2010/12/27 >> 役に立つ!!心理学コラム

 

東北新幹線の全通と老人

東北新幹線がついに青森まで全通しました。しかし、鉄ちゃんの私の心境はいささか複雑です。モヤモヤの一つは、3月に登場する超特急が「はやぶさ」であることです。これは絶対に「はつかり」であるべきです。「はつかり」は、それまで東海道・山陽・鹿児島本線にしかなかった特急列車が、1958年10月はじめて東北地方にも登場したときの記念すべき愛称で、その後も長く青森行き特急を代表するものでした。鉄ちゃんにとって「はやぶさ」は鹿児島行き特急のイメージしかありません。
こんなことは、過去を知らなければ全く無意味でしょう。現在の知識の中では、他よりも速そうな「はやぶさ」はすんなりと受け入れられます。私たちが自分自身の能力や性格を評価するとき、過去の自分と比較したり(継時的比較)、いま自分の周囲にいる人と比較したり(社会的比較)しますが、老人は社会的比較より継時的比較を使いがちだという説があります。私も65歳となり、介護保険の「被保険者証」が送られてくるやら、「独居老人調査員」が自宅に来るやら、否応なしに老人意識をもたされるようになりました。せっかくの東北新幹線全通に、こんなことを思うのも老人心理のせいなのでしょう。

(写真は仙台駅での上り「はつかり」、当時のダイヤは、下り(上野12時20分発、仙台17時48分発、青森0時20分着)、上り(青森5時00分発、仙台11時35分発、上野17時00分着)。背景にはパルコもアエルもなく、空が広い…)

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