Archive for 2月 15th, 2017

2月の心理学コラム(担当:佐々木隆之) カタカナ表記の話 その1

2017/2/15 >> 役に立つ!!心理学コラム

日本の芸能人でカタカナ表記のタレントは少なくありませんが、その中でちょっと気になる名前があります.EXILEとGENERATIONSの関口メンディ,ジャニーズ事務所の社長のジャニー喜多川などです.アルファベットで書くと,関口メンディはMandy Sekiguchiでありジャニー喜多川はJohnny Kitagawaとなります.メンディはマンディ・ムーア(Mandy Moore)と,ジャニーさんはジョニー・デップ(Johnny Depp)と同じつづりです.また,アグネス・チャンさんとジャッキー・チェンさんは,ともにChanさんです.このような表記の違いが起こる理由の一つは,日本語と外国語で母音が一対一に対応していないことです.共通日本語には5つしか母音が存在しないため,倍以上の母音がある英語の発音を日本語に当てはめるとき,きれいに対応するわけではありません.マンディともメンディとも聞こえる音があるため,表記の違いが起こるのです.もう一つの理由としては,日本語のひらがなやカタカナ表記と違って,アルファベット表記の読み方が多様だということがあります.英語の辞書を見ると,多くの単語に複数の発音が書かれています.どの発音を選ぶかによって、対応するカタカナが違ってくると考えられます.
母音の数といえば,琉球語の中には母音が3つしかない方言があります.また,東北地方の方言の中には,発音上「し」と「す」,「ち」と「つ」が区別されない例があり,発音される母音の数が表記される母音の数より少なくなることがあります.母音がどのように認識されるかも,心理学的に興味深いテーマの一つとなっています.

今年も卒論が完成しました.

今年も卒論が完成しました.

学年末が近づいてきました.4年生は卒論も仕上げ,社会へ出る準備や学生生活の最後を楽しむことに忙しい毎日を過ごしています.立派な社会人として巣立っていくことを祈念したいと思います.