7月の心理学コラム(担当:友野隆成)

2011/7/10 >> 役に立つ!!心理学コラム

研究室と観葉植物と大震災と私

今から約7ヶ月前、研究室で育て始めた観葉植物のことを当コラムで御紹介させていただきました。今回は、その続き話を…
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この書き出しで、私は3月上旬に当コラムの原稿を書いておりました。観葉植物が更に成長したが、ほとんど変わらない葉とどんどん成長する葉の2パターンがある、というお話でした。原稿を書き上げ、あとは更新されるのを待つだけとなりましたが、3.11の
大震災によってせっかく書き上げたコラムは更新されずお蔵入りになってしまいました。

震災発生時は、私は研究室にいたのですが、携帯の緊急地震速報のけたたましい音に胸騒ぎを感じ、比較的大きな机の下に潜りました。程なくして、過去に経験したことのない激しい揺れが襲ってきて、あり得ない勢いで本棚が倒れてきました。地震がおさま
るまでの長い長い数分間、私は生きた心地がしませんでした。机の下にいたので幸い私は無傷で済みましたが、観葉植物は下敷きになって駄目だろうと半ば諦めていました。しかし、観葉植物は私同様奇跡的に無傷でした!しかも、震災後落ち込んでいる私を
尻目に、何事もなかったかのようにまた新たな葉を生やし、成長を続けています。

パーソナリティには、困難な状況に陥ってもそれを乗り越えて精神的健康を維持することができる“レジリエンス”という概念があります。私の研究室の観葉植物には、相当なレジリエンスがあるのかもわかりません。私もそれにあやかりたいと思った、震災
後の日々でした。

6月のリレーエッセイ(高田ゼミ4年清水祐子、斎藤友里恵さん)

2011/6/20 >> 在学生によるリレーエッセイ

こんにちは!
高田ゼミ4年の清水と斎藤です。

5月からやっと学校が始まり、普段の生活に戻ってきましたね。
みんなの顔が見られて、何だかほっとしています。

そんな私、清水は、初めてKスタに楽天対日ハムを観戦してきました。
あまり野球には興味がなかったのですが、新たな楽しみを見つけることができました(^^)

さて、とうとう6月に突入しましたね。
私たちは、卒業論文のために参考論文を頑張って読んでいます。
先輩の苦労を今、痛感しています。(汗)
良い卒業論文ができるように見守って下さい~!

梅雨に入り、気温の変化が激しくなると思うので、皆さんお体には気をつけてお過ごし下さい。

6月の心理学コラム(担当:木野和代)

2011/6/10 >> 役に立つ!!心理学コラム

相互作用

しばらく中断していたコラム。先月から再開し,新しい原稿がアップされています。
しかし,全ての投稿が掲載されたわけではありません。実は震災直前に昨年度最後の原稿が担当学生から届いていました。
一年間のふり返りと新学期への期待を綴った,意欲あふれる内容です。遅くなりましたが,以下にご紹介します。
こうした学生の意欲は教員を動かす原動力でもあるのですよ。
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こんにちは!3月のエッセイを担当します、1年の小笠原早希です。
長いと思っていた春休みも残り少なくなり、なんだかあっという間だったなと感じます。

あっという間といえば、入学してから1年が経ってしまうことです!!
1年をふり返ると、一人暮らしやサークル活動、大学祭やココロサイコロ…と、はじめての経験ばかりでとても充実したものでした(*^ω^*)!

さまざまな経験の中で最も印象に残っていることは、実践ゼミでの活動です。私はこの1年間、木野先生の実践ゼミで『コミュニケーション能力を鍛える』という体験学習をしてきました。集団での話し合いや相手への説明など、コミュニケーションをとる際の難しさや気をつけることなどに気付くことができました。普段は意識していないことを、改めて意識することで自分の考え方や発言の仕方が変わりました。そして、その体験学習で学んだことをココロサイコロでの『初対面の人とのコミュニケーション』にも繋げることができました!緊張したけど良い経験になったと思っています(^ω^)

来月からは2年生!より楽しく、より充実した1年にしたいです^0^!
はやく学校でみんなに会いたいですね♪

5月のリレーエッセイ(心理行動科学会学生委員・夏堀百合奈さん)

2011/5/20 >> 在学生によるリレーエッセイ

こんにちは、5月のエッセイを担当する心理行動科学会副委員長の夏堀百合奈です!

3月11日の東日本大震災から2カ月経ちました。
震災の影響でGW明けからの始業となりましたが、大学が始まってやっと日常の調子が戻ってきたような感じがしています。

宮城学院の学生のほとんどがそれぞれ被災経験をされたと思いますが、実際に私も電気が復旧するまで4日間避難所のお世話になっていました。その後、実家の青森に戻りましたが、11日から今日に至るまで、今までに経験したことのないことを経験したと思っています。
不運にも1000年に一度の大震災に遭遇してしまった私たちですが、その1000年に一度の経験を後世に生かすために、私個人には何ができるのかを考えさせられずにはいられません。

今年は卒業研究も控え、私の大学生活は残すはあと1年となりました。
私の今年の勉強の目標は「学ぶ」から「考える」にシフトすることです。ひとつひとつの経験を大切に、たくさんのことを考えていきたいです。

あと、今年はそんな訳もあり心理行動科学会恒例の新入生歓迎会ができなかったので、今からでも何らかの形でやれたらいいなあと思っています!

1年生から4年生まで皆で心理行動科学科を盛り上げていきましょう!!

5月の心理学コラム(担当:大橋智樹)

2011/5/10 >> 役に立つ!!心理学コラム

大震災を経験して

あの日、私は福島県の浜通りにいました。原子力発電所の保修作業をおこなう会社の安全大会で講演をするためです。14:20に常磐線富岡駅で降り、迎えの車で会場に移動して控室に入ったところでした。講演は14:50から開始する予定でした。
そろそろ講演会場に移動しようかと思った時、震度6強の揺れが襲ってきました。長くて、激しくて、そしてひたすら長い、そんな揺れでした。富岡駅は私が降りた1時間後に津波にのまれ、次の列車は少し手前の駅でぐにゃりと折れ曲がりました。まさに九死に一生を得る、そういうタイミングでの被災でした。

その後、今日までずっと、いろんな事を考えさせられてきました。中でも、研究者として築き上げてきた考え方や生き方を、根こそぎさらわれたかのような喪失感との戦いはなかなか壮絶でした。もちろん、3ヶ月が経とうとしている今でも、それらを取り戻すには至っていません。まだまだ戦いは続きそうです。
しかし、研究者にとって最も大切なことは、物事をどれだけ多面的にとらえられるか、だ。私はそう考えていますから、つちかったものを失うつらさよりも、これを機に新たに何かが自分の中に芽生えることに期待しています。

東北の地が、いつの日にか、新たな芽吹きとともに震災からの復興を遂げますことを。大学も、学科も、そして私たち教員も、被災地域の一員としての責務を果たしていきます。

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