6月の心理学コラム:映画の話し『ユージュアル・サスペクツ』と『ズートピア』(担当:大橋智樹)

2016/7/10 >> 役に立つ!!心理学コラム

1995年のハリウッド映画『ユージュアル・サスペクツ』(The Usual Suspects)は私の大好きな映画の一つです。前にご紹介した『スティング』(The Sting)もそうですが,この映画にも大どんでん返しがありますから,内容を詳しくはお話しできません(笑)

この映画は,ケヴィン・スペイシーという俳優さんのすごさによって成り立っていると言っても過言ではありません。この俳優さんは『セヴン』(Seven)の犯人役で注目を集め,この『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー助演男優賞をとりました。彼のすごさは,ラストの1分に現れます。見逃さないで下さい。

さて,一方で,『ズートピア』です。昨年公開され,話題になりました。肉食動物も草食動物もみんな仲良く暮らすズートピアという“理想の街”の警察官になったうさぎ・ジュディの物語です。この映画は,ディズニー映画にしては珍しく,社会的なメッセージが前面に押し出されています。そのメッセージとは「平等なんていうけどそんなに簡単じゃない!」そして,「誰だって,先入観(特に偏見)を持ってるよねー」です。

実は,『ユージュアル・サスペクツ』も,観る者の先入観や偏見を利用してストーリーを組み立てています。先入観も偏見も心理学の重要な研究テーマの一つ。映画制作者や俳優さんは,そういった人間の心理をたくみに利用して名作を生み出しているのです。

ユージュアル・サスペクツを観れば,この画像の意味が分かります

2016年度「卒業論文中間発表会」を行いました。

2016/7/7 >> イベント報告

7月2日(土)に,2016年度心理行動科学科卒業論文中間発表会を行いました。

卒論中間発表会は,4年生が取り組んでいる卒業研究の計画・経過を報告する会です。
4年生と3年生は,それぞれゼミ活動の一環として参加します。2年生の希望者も参加することができます。

4年生はグループ毎に,それぞれの研究テーマと進捗状況を報告しました。
今年は就職活動のスケジュールが昨年とは変更となり,選考の解禁日が6月1日となったため,その影響でグループによっては中々思うように研究計画をまとめ ることができなかったかもしれません。しかし,社会に出れば一度に複数の作業を進めていかなければならないことも多々出てきます。その練習だと思って,今 回うまく研究計画をまとめきれなかったグループは,この経験を今後に活かしてもらえればと思います。

各発表に対する質疑応答では,教員や4年生だけではなく3年生からもクリティカルな質問が飛び交い,活発な議論がなされました。4年生にとっては,これからの指針となるような有意義なコメントを得られたことと思います。

卒業論文提出まであと約半年,長いようで短く,短いようで長いです。最近は不安定な天候の影響もあってか体調を崩す人が続出しておりますので,4年生の皆さんは心と身体の健康管理をしっかりして,約半年間の長丁場を乗り切ってくださいね。

(友野隆成記)

2016年度卒論中間発表会での発表の様子

キャリア支援企画(1)「言語聴覚士のお仕事」を開催しました

2016/7/2 >> イベント報告

6月29日(水)の3校時に,キャリア支援の一環として「言語聴覚士(ST)のお仕事」についての説明会を行いました。

言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)は,「話すこと、聞くこと」に関する障害のある人に対して,それらの機能の維持・向上に関わる専門家です。心理学を活かした専門職の一つととらえることができ,学部で心理学を学んだ人たちが選ぶ進路の一つです。
今回は,次のお二人をゲストスピーカーにお招きし,お話を伺いました。

 

須賀川芳夫先生

(ST。仙台医療福祉専門学校言語聴覚学科)

言語聴覚士の仕事内容と,言語聴覚士の資格取得についてお話を伺いました。

言語聴覚士は,「人の人らしさを支える」専門職であるということばが,学生たちの心に響いたようです。

また,資格取得者は年々増えているものの,現代社会においては,まだまだ人材が必要とされていることがわかりました。

 

手塚みなみさん

(ST。2011年度心理行動科学科卒業生・仙台徳洲会病院勤務)

手塚さんが現在担当なさっているのは急性期の患者様の支援で,今年で3年目とのこと。大学時代に教わった「正しく怖がること」が,お仕事に活かされているとのことでした。

実際にお仕事に使っている道具を見せてくださったり,様々な仕事場面の写真を見せてくださったりと,普段はなかなか見聞きできない医療現場の様子を具体的に知ることが出来ました。

今回は3年生以下の18名が参加しました。心理学を勉強して医療現場で活躍するという選択肢があること知り,進路選択の考えの幅が広がったようです。

「社会に出るといろいろな人と関わることになる,コミュニケーションの大切さを痛感した」というお話に,「今のうちから準備できること」とあらたな目標とした学生もいました。

ご結婚後の家庭生活との両立について,今後の働き方についてのお考えもお聞きし,自分のキャリアデザインのヒントを得た学生もいました。

(木野記)

 

6月の心理行動科学科

2016/6/30 >> 今月の心理行動科学科

東北は6/13に梅雨入りしました。

6/1、大学生に対する面接などの選考活動が解禁されました。4年生の就職希望の皆さん、Pナビのことを思い出し、自信を持って活動してください!

6/16、心理行動科学会総会が開催され、2016年度の委員が発表されました。委員の皆さん、一年間よろしくお願いします。

6/20に学会主催で、学外での新入生歓迎会を行いました。1年生はもちろん他学年も多数参加し、交流を深めました。

6/26(日)オープンキャンパスが行われ、たくさんの方においでいただきました。心理行動科学科は、在学生による実践研究報告「義援金を寄付する心理」、教員による模擬授業「目標とやる気の話」「不安を感じやすいのはどんな人?-不安と性格の心理学-」などの企画を用意しました。次回のオープンキャンパス(7/31)でも、新たな企画を準備してお待ちしております。

6/29には言語聴覚士として働いている心理行動科学科卒業生と、仙台医療福祉専門学校の須賀川先生に、言語聴覚士の仕事について話をしていただきました。

6月のリレーエッセイ(佐々木ゼミ2年伊東さん,藤原さん)

2016/6/24 >> 在学生によるリレーエッセイ

こんにちは、2年佐々木ゼミの伊東真理子、藤原鮎奈です。毎日雨で湿気が気になる時期ですね。髪の毛の広がりを気にしている生徒も多いのではないでしょうか?

 

さて今回のテーマは佐々木ゼミで実施している「音楽感情価」の研究についてです。私達が2年生になってゼミを決定してはじめて本格的に取り組んでいる心理学研究の1つですね。

音楽感情価とは、音楽自体が持つ感情(恐い、美しい、重々しい等)を数値化したものです。それぞれの曲を動画と重ね合わせて、音楽がどのような影響を与えるのかを研究しています♪

 

ゼミの風景

 

データの打ち込みや計算、グラフの作成が多くあるため苦戦している生徒も多いのですが、その分情報処理能力も身についていると思います。普段あまり使う機会のないmp3mp4Movie makerの知識も着々と蓄えております♪

音楽好きが集まったであろう佐々木ゼミは、あらゆる音楽を聴いて進められています。この文章を書いている1人(伊東)はクラシック音楽を聴くのも演奏するのも好きなので、とても充実のゼミ内容です。

いよいよ班ごとに動画を作成し分析する段階まで来ています。前期も残りあと1ヶ月半、皆さん頑張っていきましょう!♪

以上心理行動科学科2年、伊東、藤原でした。