本専攻では、「生活文化」と「生活環境デザイン」の両面から、教育・研究指導を行い、豊かな学識と社会のニーズに柔軟に対応できる実践的な能力を養成します。2つの領域からカリキュラムを選択し、個々の専門性を深めます。

“人の暮らし”を追求する2領域。修了後は専門職として活躍を

社会の国際化、情報化、人口構造の変化など様々な影響から、生活の価値観やライフスタイルが今後ますます多様化していくことが考えられます。生活者が未来において、それぞれの価値観や希望に即した生活を実現するためには、専門的知識・技能を持った人材が、多角的、かつ、個別的な視点から対応していくことが求められています。

本専攻では、そうした社会情勢に応えるため、「生活文化」と「生活環境の構築(デザイン)」の両面から、広く生活に関する研究・指導を行い、社会のニーズに柔軟に対応できる実践的な能力を持った専門家を養成します。以下の二つの領域から関心に応じてカリキュラムを選択し、専門性を深めることができます。

<生活文化領域>
服飾文化史、住宅文化史、家族社会学、流通経済学などの観点から、生活文化に対する人文科学・社会科学的な分析を行う専門能力を養成します。

<生活環境デザイン領域>
建築環境学、建築計画学などの観点に基づいて、生活環境を構築するための専門能力を養成します。必要な単位を修得すれば、一級建築士受験資格の実務経験1年に換算できます。

修了後は、上記のような学習・研究の成果を生かし、一級建築士など建築・インテリア関連の専門職、家庭科教員(専修取得)、公務員(行政職・技術職)などとして、社会の第一線で実践的に活躍して欲しいと考えています。

【アドミッションポリシー】
本専攻は、次のような能力、意欲、目的意識などをもつ者を広く受け入れる。
1.能力
各専攻の専門領域についての基礎的な知識および能力を有する者。
服飾、家族社会学、建築学など、生活文化に関わる専門領域についての基礎的な知識およびデザイン能力を有する者。
2.意欲
各専攻の専門領域について強い関心を持ち、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と能力を身につけようとする者。
服飾、家族社会学、建築学など、生活文化に関わる専門領域について強い関心を持ち、広範な生活文化諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と能力を身につけようとする者。
3.以下のような目的意識を持つ者。
①各専攻の専門分野に関する高度な専門知識を修得し、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点を養うことを目指している。
②各専攻の専門領域において、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と高度な専門知識を有する専門職として、知見を発揮することを目指している。
③各専攻の専門領域に関する研究課題について、学術的に価値のある知見に到達し、それをもって社会に貢献することを目指している。
・服飾、家族社会学、建築学に関する高度な専門知識を修得し、広範な生活文化諸領域との総合的・有機的連関のなかで物事を捉える視点を養うことを目指している。
・服飾、家族社会学、建築学など、生活文化に関わる専門領域において、広範な生活文化諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と高度な専門知識を有する専門職として、より豊かな暮らしを提案することを目指している。
・服飾、家族社会学、建築学に関する専門的な研究課題について、学術的に価値のある知見に到達し、研究者として社会に貢献することを目指している。

【ディプロマポリシー】
人文科学研究科の定める期間在学し、研究科が教育と研究の理念や目的に沿って設定した授業科目を履修して修了に必要な単位数以上を修得した者、かつ、研究指導を受けて修士論文を作成し、論文審査及び最終試験によって以下の学修成果が確認できた者に修士の学位を授与する。
1.各専攻の専門分野に関して、他の人文諸科学との関連性において有機的に捉えつつ、固有の意義を認識・表現・発信できる者。
2.各専攻の専門的な研究課題について、先行研究の成果の上に自分のテーマを設定・発展させ、斯学に貢献すると認められる者。
3.各専攻の専門分野に関連する専門的知識人,専門的職業人として活躍する意思と能力を有する者。
①生活文化に関わる専門領域を、広範な生活文化諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える能力を身につけている者
②専門知識をさらに発展させるために必要な情報収集・分析、プレゼンテーション能力を身につけている者
③専修免許を有した教員、建築士などの専門家として、次世代に向けた高度な生活文化と生活環境の提案・構築(デザイン)に実践的に取り組む能力を身についている者

【カリキュラムポリシー】
1.教育課程の編成
生活文化デザイン学専攻では、ディプロマ・ポリシーに掲げる目標を達成するために、次のようなカリキュラムを編成する。
本専攻のカリキュラムは「生活文化論(家族社会学、服飾学)」と「生活環境論(建築学)」の2分野によって構成される。
1年次、2年次のいずれも履修可能な科目として、分野別の「特殊講義」、「演習」科目及び両分野の共通科目「特殊研究」を設置している。
2年次に履修可能な「修士論文演習」は専攻する分野に深く関連する科目として位置付ける。
2.教育内容
特殊講義科目の「生活文化論」分野では服飾、家族社会学を中心とする特殊講義I〜IV、「生活環境論」分野では建築学を中心とする特集講義I〜Vを設置し、高度な専門知識を修得するための教育内容によって構成される。
演習科目は各分野における批判的思考の養成、問題意識の醸成、論理的思考力の形成のための教育内容によって構成される。
特殊研究は「画像情報分析基礎と応用」と「建築デザイン実務」科目を設置し、専攻共通の専門的スキルを修得するための教育内容によって構成される。また、「建築デザイン実務」は一級建築士実務経験要件科目として位置付ける。
修士論文演習では修士論文に関わる調査研究を進めるための個別指導科目である。
3.教育・学習方法
特殊講義科目では、高度な専門知識を多面的に修得することで生活文化デザイン学の教養を高めることを目的とし、学生の主体性を促す双方向学習を取り入れる。
演習科目では、学生自ら課題を取り組むことが求められるアクティブ・ラーニングを取り入れる。
特殊研究科目では、高度な情報系ソフトウェアを駆使したデザインの表現手法を習得し、建築設計現場を体験する実務的学習を取り入れる。
修士論文演習では、研究を進めていくプロセスを重視し、各自の問題意識に基づく生活諸事象に関する課題を追求し、分析力、論理的展開力、批判的思考力を強化する。
4.学修成果の評価
各科目の評価は、シラバス記載の基準と方法に従って行う。
修士論文の評価は、要覧に記載の審査方法および審査基準に従って総合的に評価する。
デイプロマ・ポリシーを満たしているかは、修士論文および口頭試問の内容から判断する。

授業科目

生活文化論特殊講義Ⅰ(流通経済学) 生活文化論特殊講義Ⅱ(家族社会学)
生活文化論特殊講義Ⅲ(住宅文化史) 画像情報分析
生活文化論特殊講義Ⅲ(住宅文化史) 生活文化論特殊講義Ⅳ(服飾文化史)
生活環境論特殊講義Ⅰ(被服科学) 生活環境論特殊講義Ⅱ(住居環境学)
生活環境論特殊講義Ⅲ(建築計画学) 生活環境論特殊講義Ⅳ(建築設計論)
生活環境論特殊講義Ⅴ(建築材料論) 特殊研究(画像情報分析基礎)
特殊研究(画像情報分析応用) 特殊研究(建築デザイン実務)
生活文化論演習Ⅰ・Ⅱ 生活環境論演習Ⅰ・Ⅱ
修士論文演習Ⅰ・Ⅱ 生活文化論特殊講義 I (流通経済学)
生活文化論特殊講義Ⅱ (家族社会学)  

修士論文紹介

・地産地消の推進と食育の普及に関する実証的研究(論文)
・共働き家庭と片働き家庭における母娘関係(論文)
・「性同一性しょうがい」者と非当事者の共生の現状と課題—東北圏のケース—(論文)
・宮城県栗原市一迫に多在する長屋門付き農家の復元的研究(論文)
・室内空気汚染対策を考慮した住宅設計に関する研究(論文)
・ネットワークの構築における高齢者施設の役割に関する研究(論文)
・都市の中での集住のシステムについての考察(設計)
・夏目漱石における服飾感情と服飾描写-思想との関係を中心に-(論文)
・上方空間を有する住宅の室内気流性状とその設計手法に関する研究(論文)

教員一覧

大久保 尚子(服飾文化史)more
厳 爽〈ヤン シュアン〉(建築計画学)more
藤田 嘉代子(ジェンダー論・家族社会学)more
石原 慎士(流通経済学)more
長谷川 麻子(建築環境学)

取得可能な免許状の種類

中学校教諭専修免許状(家庭)
高等学校教諭専修免許状(家庭)
一級建築士受験資格(実務経験1年)

修了後の進路例

中学校・高等学校家庭科教諭、建築設計専門職、公務員、大学教務職員、NPO法人職員

修了生の声

特定非営利法人
イコールネット仙台
内田 有美さん

本学大学院を修了し、エル・パーク仙台市民活動スペースで市民活動を行っているグループへのサポートや、男女共同参画に関する情報提供などを行っています。
大学院では「性同一性しょうがい」を中心にした性的少数派の問題に関心を持ち、ジェンダーについて研究を深めました。現在の職場で、男女共同参画の問題に様々な視点から活動している方々と出会うことで、研究で得てきた自分の知識や考えがさらに深まっていると感じます。
大学院では、専攻内の先生方から研究に関するご意見やご指摘を頂くことができ、多角的に自分の研究課題を深めることができました。また在学中から学会や研究会に参加する中で、同じ分野の研究をしている方やその問題に関心がある方と出会い、自分一人で研究を行うよりも考え方などの幅を広げることができます。このような大学院で得た経験と知識は、社会に出てからも大いに役立つものと実感しています。