本専攻では、英語学・英米文学および英米文化についてより深い専門知識を身につけ、高度な英語運用能力を駆使して、国際社会の様々な領域で、積極的に学術的・文化的交流を行うことを目指す意欲ある学生を求めています。大学院生は自らの関心を深めると同時に、学問的視野を深めることができます。
1995年宮城学院女子大学大学院(修士課程)創設と同時に人文科学研究科に設置された本専攻は、本大学のなかでももっとも伝統ある専攻のひとつです。

英語学・英米文学・英米文化の3領域を学び21世紀を生き抜く確実な英語力を身につけます

本専攻には、英語学、英米文学、英米文化という3つの専門領域があります。それぞれの領域は独立していると同時に、補完的な役割を果たしています。カリキュラムは、英語学、アメリカ文学、イギリス文学、イギリス文化、アメリカ文化、英語教育の各分野の特殊講義、演習および英語コミュニケーション科目、修士論文演習から成り立っています。英語コミュニケーション科目は、英語母語話者の指導のもと、英語の実践力を高めることを目標にします。修士論文演習では、修士論文作成のために指導教員より丁寧な指導が行われ、自分の専門領域の知識を深め分析力を高めるだけでなく、英語力を高度な力にまで高めます。講義・演習は全て少人数教育のために、教員は学生一人一人の目標に応じて指導を行うことが可能です。
英語学では、統語論・意味論・心理言語学・児童英語教育等の分野を通じて英語という言語の特質を探ります。
英米文学では、社会的・歴史的背景と関連させて英米を中心にした英語圏の文学作品(小説・戯曲・詩歌)を学ぶことによって、英語が生みだしてきた文化に迫ります。
英米文化ではさらに対象を広げ、イギリスを中心とするヨーロッパ文化や多様なアメリカ文化の諸相に関しての考察を深めます。
日本語教育学や外国人教員による英語表現・運用能力育成をはかる講義も重要なカリキュラムです。 海外留学を希望する方には、適切な助言・指導を行います。また、大学院生が応募できる留学制度が用意されています。
中学校や高等学校の英語教員や研究者等をめざす方だけではなく、しばらく大学を離れていたがもう一度学びたいという方々も大いに歓迎いたします。

【アドミッション・ポリシー】
本専攻は、次のような能力、意欲、目的意識などをもつ者を広く受け入れる。
1.能力
各専攻の専門領域についての基礎的な知識および能力を有する者。
英語学、英米文学、英米文化、英語教育などに関する基礎的専門知識を有している者。
2.意欲
各専攻の専門領域について強い関心を持ち、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と能力を身につけようとする者。
専門領域における研究テーマをクリティカルな視点から追求し、新しい考え方を積極的に取り入れ、粘り強く取り組む意欲のある人。
3.以下のような目的意識を持つ者。
①各専攻の専門分野に関する高度な専門知識を修得し、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点を養うことを目指している。
②各専攻の専門領域において、広範な人文科学的諸領域との総合的・有機的連関のなかで捉える視点と高度な専門知識を有する専門職として、知見を発揮することを目指している。
③各専攻の専門領域に関する研究課題について、学術的に価値のある知見に到達し、それをもって社会に貢献することを目指している。
・英語学、英米文学、英米文化、英語教育に関する高度な知識の修得を目指している。
・大学院で修得したことを、社会のさまざまな領域において積極的に還元することを目指している。
・英語学、英米文学、英米文化、英語教育の領域で、研究者、専門家になるための基礎力を身につけることを目指している。
・英語教育に関心があり、中学校教諭・高等学校教諭専修免許状(英語)の取得を目指している。

【ディプロマポリシー】
人文科学研究科の定める期間在学し、研究科が教育と研究の理念や目的に沿って設定した授業科目を履修して修了に必要な単位数以上を修得した者、かつ、研究指導を受けて修士論文を作成し、論文審査及び最終試験によって以下の学修成果が確認できた者に修士の学位を授与する。
1.各専攻の専門分野に関して、他の人文諸科学との関連性において有機的に捉えつつ、固有の意義を認識・表現・発信できる者。
2.各専攻の専門的な研究課題について、先行研究の成果の上に自分のテーマを設定・発展させ、斯学に貢献すると認められる者。
3.各専攻の専門分野に関連する専門的知識人,専門的職業人として活躍する意思と能力を有する者。
①英語学、英米文学、英米文化または英語教育に関する広範な視野と高度な専門知識を有している者
②英語学、英米文学、英米文化または英語教育の領域で、専門的文献・資料を読み解き、その結果に基づき仮説を構築し、仮説から導かれる自分の考えを論述し説明できる者
③英語学、英米文学、英米文化または英語教育を研究することで身につけた能力および専門知識を背景に、社会に貢献できる者

【カリキュラムポリシ-】
1.教育課程の編成 英語・英米文学専攻では,ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果を達成するために、各専門分野の特殊講義、演習、コミュニケーション科目、修士論文演習からなるカリキュラムを編成する。
2.教育内容
特殊講義は、英語学、英米文学、英語教育の専門的知識を修得するための教育内容である。
演習科目は、各分野で必要とされる論理的思考、表現力を修得するための教育内容である。
コミュニケーション科目は、英語の運用能力、表現力を修得するための教育内容である。
3.教育・学習方法
講義科目では、幅広い専門的知識を修得させることを目的とし、対話方式を採用する。
演習科目・コミュニケーション科目では、専門知識の修得のみならず、表現能力を向上させるためにアクティブラーニングを取り入れ、学生が主体的に課題に取り組むような方式を採用する。
修士論文演習では、各自の研究テーマに基づき、指導教員とのきめ細かな議論を繰り返しつつ、論文執筆指導を受ける。
4.学修成果の評価
各科目の評価は、シラバス記載の基準と方法に従って行う。
修士論文の評価は、要覧に記載の審査方法および審査基準に従って総合的に評価する。
ディプロマ・ポリシーを満たしているかどうかは、修士論文および口頭試問の内容から判断する。

授業科目

英語学特殊講義Ⅰ・Ⅱ(統語論・意味論) 英語学特殊講義Ⅲ・Ⅳ(心理言語学)
英語学特殊講義Ⅴ・Ⅵ(児童英語教育) 英米文学特殊講義Ⅰ・Ⅱ(小説)
英米文学特殊講義Ⅲ・Ⅳ(戯曲・詩歌) 英米文化論特殊講義Ⅰ・Ⅱ(文化論)
英語学演習Ⅲ・Ⅳ(心理言語学) 英語学演習Ⅴ・Ⅵ
修士論文演習Ⅰ・Ⅱ 英語アカデミックライティングⅠ・Ⅱ

修士論文紹介

・『抒情歌謡集』における 「自然」 と 「子供のイメジ」抵抗の喜び―家父長制に対するアリス・ウォーカーの思想―
・中国の延辺朝鮮自治州におけるバイリンガリズム
・A Study of Madness in Hamlet:From the Social Background in the Elizabethan Age
・The Ways of Thinking about Love in Toni Morrison’s Beloved
・The Colonial Representation in Dubliners: From the Views of Isolation, Oppression and Potentiality
・Processing of English Relative Clauses by Japanese Learners of English
・The Acquisition of English Locative Verbs as a Second Language
・Wh-Movement in Second Language Acquisition
・The Resultative Construction in English and Japanese
・The Acquisition of Tough Constructions
・On Adjectival and Adverbial Uses of English Infinitives
・Some Properties in Modal Gerunds in English

教員一覧

ジョン・ウィルトシア(英語教育) more
増冨 和浩(英語学:統語論・形態論) more
遊佐 典昭(英語学:統語論・第二言語獲得論) more
吉村 典子(イギリス文化) more
木口 寛久(英語学:統語論) more
田島 優子(アメリカ文学) more

取得可能な免許状の種類

中学校教諭専修免許状(英語)
高等学校教諭専修免許状(英語)

修了後の進路例

大学教員(順天堂大学、宮城学院女子大学など)、中学校・高等学校教員(宮城県教員、新潟県教員、聖和学園高校など)、予備校(駿河台予備校)、言語聴覚士(宮城県医師会)、外資系企業、起業(CAスクール)、大学院博士課程進学(東北大学文学研究科、東北大学国際文化研究科)

修了生の声

順天堂大学医療看護学部 助教
藤倉 ひとみさん

学部から宮城学院女子大学の英文学科で学び、文学を専攻しました。3年次の基礎セミナーと4年次の卒業論文を経験し、文学研究の楽しさや奥深さに触れ、もっと学びたいという意欲から進学を決意しました。大学院では授業がより専門的な内容になり、ついていけるかという不安もありましたが、先生方が丁寧に指導してくださり、基礎から専門に至るまで知識を身につけることができました。また、大学院と学部とで違いを感じたのが先生方との距離です。授業の課題や修士論文に関して相談・質問をしに行きやすい環境を築いてくださり、多くの助言をいただいたことは研究の励みになりました。学会等へも参加させていただき、研究発表や論文発表について学ばせてくださいました。多くの方から意見を頂戴する機会も増えたことで、研究をより楽しく感じることができました。
また、文学だけでなく英語学やイギリス文化など様々な分野を研究している院生仲間から刺激を受け、自分の分野以外のことへもたくさん興味を持てた時期でした。お互い研究の進捗状況を報告し、励まし合いながら修士論文を書き上げたことは素晴らしい思い出として胸に刻まれています。
現在大学教員となり、教壇に立つ際には、大学院時代に先生方から教わった学ぶことの楽しさを思い出し、丁寧な指導ができるように心がけています。また、研究も続けられているので、大学院での学びが今も活かされていることを日々実感しています。素晴らしい先生方や仲間に支えられて過ごした大学院時代は私の宝物です。

宮城学院女子大学および尚絅学院大学非常勤講師
高橋 晶子さん

学部卒業後、趣味で英米小説を読んでいましたが、大学院に進学した友人に街で偶然出会い、研究内容をいきいきと語る彼女の姿を見て、もう一度学ぶことを考えるようになりました。
仕事を辞めることに迷いはありましたが、「人間は創造的でなければならない」というある先生の言葉が強く心に響き、進学を決意しました。
時に夜遅くまで熱心に指導してくださった先生方、そして愉快で学ぶことに積極的な仲間のおかげで、充実した大学院生活を送ることができました。有志で先生にお願いして実現したラテン語の課外授業や、学外での勉強会、学会への参加などをとおして、研究への意欲が一層高まりました。
卒論で「研究」の面白さに目覚めた人や教員を目指す人には、大学院で専門的に学ぶことをお勧めします。また人間の本質を探究する文学研究は、社会人経験や妻、母としての体験がプラスに働くことがあると思います。意欲と探究心があれば、学びに年齢はまったく関係ありません。