2011年3月11日に発生した東日本大震災後、当時の発達臨床学科(現教育学科幼児教育専攻)では、教員・学生共々、被災地の支援のために専門性を活かした支援やボランティア活動を行いました。その一端を以下にご紹介します。

1.2015年スウェーデン幼児・児童教育研修

2003年以降北欧のアウトドア環境教育を視察し、その理論的裏づけとなる研究を行っている宮城学院女子大学発達臨床学科とイケア・ジャパン株式会社「東日本こどもプロジェクト」が協働し、次世代の教育支援プログラム「スウェーデン幼児・児童教育研修」を実施します。
(1)東日本大震災に起因する被災地域の保育ニーズへの対応
(2)長期的な保育方法・技術の向上
(3)日本と北欧諸国との異文化交流
(4)次世代の指導者育成機会の創出
本研修では、次世代を担う保育者を支援することを目的としています。

<主催>
イケア・ジャパン株式会社「東日本こどもプロジェクト」
※イケア・ジャパン株式会社「東日本こどもプロジェクト」 「大きな勇気と元気をもって未来に向かって頑張ってほしい」と願い、2012年3月より2年間の東日本大震災長期支援として子どもたちのサポートを行なっています。

詳しくは実施要項をご覧ください。

2.震災にあった地域の保育者・社会福祉士向けの対応マニュアルの作成

2011年3月11日の震災後、旧発達臨床学科の教員は、わずか2週間で下記のマニュアルを作成し、関連機関に配布しました。このマニュアルは、兵庫県こころのケアセンターが提供している「サイコロジカル・ファーストエイド」に基づき、保育者向け、社会福祉士向けに簡易版として作成したものです。

– 謝 辞 –
上記のマニュアル作成にあたって、「サイコロジカル・ファーストエイド」実施の手引き第2版の日本語訳をご提供下さった兵庫県こころのケアセンター、この実施の手引きをご紹介下さった国際基督教大学小谷英文先生に心から感謝申し上げます。

3.学生ボランティア

震震災直後から旧発達臨床学科の学生は多くの避難所を訪問し、子どもの遊びのボランティアを行いました。
また、南三陸町の子どもたちが多く避難している登米市で開設された中高生向けの自習室(「SUKOYAKA」)の開設準備をお手伝いしました。

4.震災復興心理・教育臨床センターにおける活動

宮城学院女子大学発達科学研究所は、国際基督教大学高等臨床心理学研究所との共同プロジェクトとして、2011年9月より、「震災復興心理・教育臨床センター」を開設しました。このセンターは、発達臨床学科の教員が中心となって運営しており、学外からも高い評価を得ております。

5.日本教育心理学会の東日本大震災復興支援助成金(2012年度後期)の交付

旧発達臨床学科の上記の活動を評価され、日本教育心理学会から、「東日本大震災復興支援助成金」が交付され、被災地における学生ボランティアなどに活用されました。