フィールド実習は、将来の目標をみつけたり、調査方法を習得して卒論に生かしたりする機会です。フィールド経験豊かな教員が、歩き方・学び方・考え方を現場で伝授します。フィールド実習は、毎年、国内と海外1か所ずつでおこなわれ、1年次から参加できます。費用は、国内では数万円程度で、海外での実習は実習地によって異なりますが、20〜50万円くらいです。

国内フィールド実習

国内フィールド実習は、国内の一定地域(フィールド)を対象に、歴史を中心に様々な学問分野の立場から調査・考察を行い、文字だけの知識ではなく、自分の目で見て、肌で感じて、その地を歩いて、自身の経験から現地を学ぶ実習です。
2017年度の国内実習は北海道で行われました。テーマは、アイヌ人と和人の歴史を知ることです。函館五稜郭といった有名な史跡を訪れたり、アイヌ民族博物館やアイヌ文化博物館といった博物館では、アイヌ語を学んだり、伝統的な刺繍作りに挑戦しました。日本の歴史・文化の多様な側面を、現地を実際に見て体験することにより深く理解することができました。

これからの国内実習先として、南東北や奈良などの関西方面、沖縄も候補に挙がっています。日本国内の様々な歴史・文化を実際に見て、その時代に生きた人々の生活に思いをはせる。「現場主義」「実物主義」の楽しさを味わってみましょう。
2017年度 北海道実習報告

海外フィールド実習

ヨーロッパ地域での実習は、今のヨーロッパの実態にあわせて特定の国に限らず、地域の統合と分離についてヨーロッパ全体を見渡した視点から学ぶことに主眼をおいています。しかし、ヨーロッパを理解するためには自分で歩き、現地の言葉と生活習慣に触れることが重要です。そのため実習の前半では、フランス語、ドイツ語などのヨーロッパの主要言語を集中的に学び、語学力を活かしながら生活します。そして後半では、周辺の国・地域に関する専門知識を有する教員とともに、芸術・文化施設等を学術的観点に基づき視察してまわります。教科書やテレビで知ったつもりになっている文化財や文化遺産、景観を自分の目で見る感動、教室で学んだ言語を使って生活する感動といった二重の感動をえられます。

アジア地域での実習は、インドまたはフィリピンで行います。タージ・マハルなどの世界遺産なども訪れますが、なかなか訪れることのできない地方都市や農村部に足を踏み入れ、その国の生活を現地の人々と同じ視点で捉えようとするのが大きな特徴です。必要に応じて、現地の大学で語学の集中講義を受けます。この他、現地の大学の協力を得て研究調査を行います。この調査は、習得した語学力を実践的に活かす絶好のチャンスになるだけでなく、現地の学生との交流を始めるきっかけとなり、実習後にも続く友情を結ぶ機会となります。

2019 年度 ドイツ実習報告
2018年度 フィリピン実習報告
2017年度 フランス実習報告
2016年度 インド実習報告