学校が終わった後、子どもたちはどこに居るのでしょうか。昔と違い、子どもが被害者となる事件も少なくなく、子どもたちだけで外遊びすることが難しい時代です。一方、18 歳未満の子どもの7人に1人が貧困であると報告されているなか、地域コミュニティと連携する子ども食堂などの取り組みも盛んです。このように、子どもの安全と健全な成育に資する放課後の居場所は、地域で考えなければならない重要な課題です。

本プロジェクトでは、幼児教育・保育施設、児童センターや有料学童保育施設、子ども食堂等の実態調査やニーズ分析を通して、地域における子どもの居場所を考えます。そしてその居場所が、光・音・温熱環境などの観点からストレスなく利用できるか空間であるかどうか調査・分析を行います。これらの検討を通して、望ましい子どもの居場所のあり方を探ることが目的です。

本間義規 生活科学部生活文化デザイン学科・教授(建築環境学)


キッチンの熱環境(仙台市内施設)
先進事例:誰でも自由に入れる居場所
(ヘルシンキ中央図書館)