地域の学校に密着し、音楽の楽しさを多くの人に伝えていきたい

サンリツ楽器 松浦未希さん

松浦さんは現在40校ほどを担当。楽器修理やピアノ調律などのセクションと連携して各校をサポートしている。

楽器メーカーごとに音色や形状、金額などが違うため、限定モデルや中古品などの勉強も欠かせない。

今でも休日には趣味で作曲を楽しむことがあるという松浦さん。主に詩からの着想を広げてメロディーを作る。

音楽との出会いや大学での学びについて教えてください。

私は小学生の頃から、ピアノやチューバ、合唱など、様々な音楽に親しむ機会に恵まれてきました。大学進学を考えたとき、音楽の歴史や作曲家の人生、曲への理解をもっと深めたいと思い、宮学の音楽科(作曲コース)に進みました。卒業制作で手掛けたのは、西條八十の詩にインスピレーションを受けた女声三部合唱の組曲です。初めて大作に挑戦したので大変でしたが、完成した曲を実際に演奏していただいた時の達成感は忘れられません。

現在の仕事内容を教えてください。

学校販売課に所属し、仙台市内の学校を対象に、鍵盤ハーモニカやリコーダーといった教材や、吹奏楽部で使用する楽器などを販売しています。入社後はまず先輩や上司に同行しながら仕事を覚え、徐々に担当エリアを引き継ぎ、現在は一人で訪問しています。

仕事のやりがいはどんなところですか?

当然ながら、楽器を演奏するのと売るのとでは全然違います。販売スタッフはメーカーごとの特徴をしっかりと把握し、その楽器の魅力を的確に伝えなければなりません。これまで馴染みのなかった楽器について、研修などを通して幅広く勉強できることが今はとても楽しいです。

最も印象に残っている出来事は?

入社後、初めて管楽器をお客様に販売した時のことです。私が担当する高校の吹奏楽部の生徒さんから、フルートを購入したいというお話をいただきました。候補となるメーカーはいくつかあり、好みの音色かどうか、予算はどのくらいかなど、様々な点からご検討いただきました。それまでは学校にあった楽器を使用していたということでしたので、生徒さんにとっては初めてのマイフルート。お客様の音楽人生をより豊かにするサポートができたことを嬉しく思います。

学生時代の学びや経験で生かされていることはありますか?

作曲を学んだことで、楽譜を見れぱ曲の構成や難易度などがだいたい分かるようになりました。コンクールの時期になると、担当校の先生から演奏曲について相談を受けることもあるので、難易度に合う曲をピックアップしたり、曲の展開や特徴を説明したりといったアドバイスができるのは自分の強みです。

これからの目標は?

まずは楽器の知識をしっかりと蓄えて、一人でも様々なことに対応できるようになりたいです。また、担当校の先生方とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことで、きめ細かいニーズに応えられる販売のプロになりたいと思っています。