Archive for 8月 29th, 2016

「miniココロサイコロin盛岡」を開催しました

2016/8/29 >> ココロサイコロ

8月27日(土)・28日(日)に、盛岡市のイオンモール盛岡南にてminiココロサイコロin盛岡を開催いたしました。miniココロサイコロは、本学科2年次生が1年次に半年間かけて研究した成果を、大学のある仙台を離れ東北各地で広く一般の皆様に公表する企画です。

 

今回は、昨年度に半年かけて研究した成果のなかから「義援金を寄付する心理 in 2015」についての発表でした。「人は、なぜ義援金を寄付するのか?」「時間が経過すると、人は義援金寄付に対する意識が変わるのか?」これらの疑問に ついて、実際に義援金募集活動を行いながら実験や調査を行い、心理学的な考察を試みてきた「義援金を寄付する心理」シリーズも、2011年度から数えて今 回は5回目でした。今回はグループごとに義援金の寄付先選定の方法を変え、分析を行いました。具体的には、1つのグループは、今回の開催地となった岩手県 に寄付される旨、最初から掲示板に明示して寄付を募りました。一方、他のグループは希望の寄付先をアンケートで調査し、他県に比べて多くの希望が示された 宮城県に寄付することにしました。このように、今回は複数の寄付先となりましたが、総募金額は前回並みとなりました。

 

イ ベント当日は、会場のショッピングモールに多くの方が来られていました。発表を担当した学生たちに激励のコメントを多数掛けていただきました(学生のご家 族の方にもおいでいただきました。ありがとうございました!)。お越しになられた皆様に、感謝申し上げます。また、今回も会場のイオンモール盛岡南の皆さ んに、イベント開催に際し多大なるお力添えを賜りました。併せて感謝申し上げます。

 

今回は24時間テレビの放送日と 日程が同じでしたので、会場の一画に募金箱が設置してあったり、コインアートが制作されていたりするなど、募金に関して考えるよいきっかけとなったことで しょう。また、今回も地元新聞社の岩手日報社さんから取材を受け、かなりの時間お話を聴いていただきました。これらの経験を通じて、参加した学生たちは、 自分たちの研究と社会との繋がりを、体験的に学習できたのではないでしょうか。今後の学修に活かしてもらえればと思います。

なお、今年も11月23日(水・祝)に、ココロサイコロ2016を仙台駅そばのアエルで開催予定です。現在、1年次生が発表に向けて研究に取り組んでおります。
詳細が決まり次第このホームページなどを通じてお知らせいたしますので、是非お越しくださいませ。

 

(友野隆成記)

 

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8月の心理学コラム(担当:佐々木隆之)

2016/8/29 >> 役に立つ!!心理学コラム

「縁起を担ぐ」話

オリンピックも終わりましたが,スポーツ選手が「縁起を担ぐ」話を耳にします.「験(ゲン)を担ぐ」という表現もあります.ちなみに「ジンクス」は縁起の悪いものや運が悪いことに使う言葉で,「験担ぎ」の代わりに使うのは間違いです.縁起を担ぐ行動の多くは,前に書いた学習によって身に着けたものと考えられます.ゴルフの石川遼選手が最終日に身に着けるウェアの色は,高校生の時に最初に優勝したときのもので,優勝という報酬が得られたことによって,繰り返されるようになったものと解釈されます.
スポーツ選手の中でも,プロ野球の前田健選手(広島東洋カープから大リーグロサンジェルス・ドジャースに移籍)は,えんぎ担ぎのルーチンが多いことで有名です.登板の前日から数えると22個もあるそうです.その中で気になるのが「グラウンドに入るときには左足から」と「ラインは左足でまたぐ」というものがあります.他の20個は意識して行っているのだろうと思いますが,この2つはちょっと違っている可能性があります.実は,マエケンさんが意識しなくても,グラウンドに入る足やラインをまたぐ足は決まっているのです.皆さんも階段を上るときの1歩目や線をまたぐときの足は無意識のうちに決まっています.わかりやすいのは,パンツをはくときに先に入れる足が決まっていることで,逆にすると大きな違和感を覚えます.日常生活の多くの行動は,無意識のプログラムで順番が決まっていて,それを崩すと滑らかな行動にならなくなってしまうのです.マエケンさんの場合,意識しないと右足から入るので,意識してそれを代えているというのであれば,意味のある験担ぎということになりますが,そうでなければ取り立てて言うようなことではないのです.

夏休みも終わり,大学祭が近づいてきました.今年も来場される皆さんに楽しんでもらえるよう,心理行動科学会の学生たちが準備に取り組んでいます.10月15日(土),16日(日)の両日ですので,是非ご来場ください.写真は,今年度の大学祭企画を運営している学生たちです.