10月の心理学コラム:見られていることを意識させる効果について(担当:森康浩)
2025/10/20 >> 役に立つ!!心理学コラム
日常的に目のイラストが描かれたポスターを目にすることはありませんか?
先日、家族と盛岡に行ったところ、コンビニエンスストアに目のイラストと共に万引きを抑制するメッセージが掲示されていました。
このようなポスターが貼られるようになったのも、心理学の研究が発端になっています。
共用のコーヒーサーバーを使う際にミルクを使う際はお金を支払わなければならない状況で、なかなかお金を払ってもらえない状況が続きました。そのような状況を改善するために、花の画像と目の画像を掲示したところ、目の画像の方がお金を払う人が増えたという知見がもととなっています(Bateson, Nettle, & Roberts. 2006)。
このような知見をもとに、社会的に望ましい行動を促進したい場合に目のイラストが掲示されるようになりました。
しかし、このような効果がある一方で、どんな場所にでも貼れば効果があるのかというとそうではありません。自分の研究ですが、ポイ捨てが多いテーブルとベンチがある場所に目のイラストを掲示したところ、毎回剥がされるということがおきてしまいました。
人の視線を感じるとちゃんとしなければならないなと思う反面、落ち着ける場所では見られたくないなという効果が強く表われるようです。
このように、様々な場所で良い行動を引き出すためにいろいろな仕掛けが行なわれていますが、もとは心理学の知見から出ているものも多くあるので、探してみると面白いかもしれません。
Bateson, M., Nettle, D., & Roberts, G. (2006). Cues of being watched enhance cooperation in a real-world setting. Biology letters, 2(3), 412-414.



