9月の心理学コラム:行動を誘発する”もの” (担当:森康浩)

2018/9/10 >> 役に立つ!!心理学コラム

皆さん。下の写真のような状況に出くわしたとしたら、どのように行動しますか?
これはエスカレーターを降りたすぐ直後に、フロアーの部分に足跡が書かれているというものです。
足跡の向きに従って歩いて行きますか?
エスカレーターを降りる際に足下に注意を向けるので視界に入りやすいですし、足跡を目でたどって、その先にあるものを見て、移動することを決めると思います。
私たちの身の回りには、いろいろな形のものやいろいろな配置のものがあります。
ここまで話してきたものには、アフォーダンスという名前がついています。
アフォーダンスとはGibson(1979)が提唱したものであり、生活環境の中に存在するものの形状や材質といった特徴から行動が誘発されることを指しています。
例えば、取っ手つきのコーヒーカップを持つ際に、多くの人が取っ手を持って飲み物を飲むと思います。誰かが「取っ手を持たなければいけないんだよ」ということを教えてくれたわけではありませんが、そのような行動を人はします。また、小さいときに横断歩道の白い部分から落ちないように渡ったことがあるともいます。これもアフォーダンスです。
皆さんの日常の中にどのくらいアフォーダンスがあるか探して見てください。

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