6月の心理学コラム(担当:高田利武)

2010/6/27 >> 役に立つ!!心理学コラム

 

他人への目を自分にも向ける

私たちはよく集合写真を撮りますね。この写真は4月の新入生オリエンテーションキャンプ時のものです。私は最後列の右から4番目にいます(矢印)。どうして分かる? 自分の顔や姿の特徴を知っているからです。となりの佐々木先生も分かります。彼の特徴を知っているからです。でも、今はまだ新入生諸姉は誰が誰だか全然分かりません…
写真の中の人を、私は対象として眺めています。私の視線はその人々に向かっています。同じように、私の視線は私に向かっています。つまり、私は私を対象として見ているのです。「佐々木先生を知っている」ように「私自身を知っている」のです。もし、学生諸姉が分からないのと同じように、私自身が分からなくなったら… 大変なことです。
「自分を対象として見る」ことは、一部の類人猿を除けば人間だけができます。人間でも赤ちゃんなどにはできません。私は最近、昔に比べ「丸くなった」と言われます。もしかしたら、私は自分を対象として眺めるくせがつき、私の欠点を自分で直そうとしたせいかもしれません。もしそうなら、それは心理学を学んだメリットだったのかも…

※高田先生の教員リレーエッセイはこちら

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