刺激・協力・衝突、異なる考えや立場の人と、一つのことを成し遂げたことで多くを学びました。

大場 みどりさん(児童教育学科4年)

「子どもたちと一緒に遊べて楽しそう」  ボランティア募集の話にふとそう思ったことをきっかけに、私は第1回目の開催から継続して3年間、小学生を対象とした「小学生のためのSummer College」という宮城学院で毎年夏に行われるボランティア活動に携わってきました。第1回目では、初対面の子どもたちとすぐに打ち解けることができるだろうか、子どもたちの前で大学生のボランティアとしてしっかり活動できるだろうかと、ドキドキした気持ちでいっぱいでした。しかし4年生やOGの先輩方の動きや子どもたちとの関わり方を見様見真似で実践しながら、楽しく終えることができました。

第3回目となる今年は、当日まであいにくの雨模様。今回は遊歩道散策係のリーダーとして活動に参加し、新しい散策ルートを開拓しようとしている最中でしたが、遊歩道のコンディションは最悪で、子どもたちが歩くには危険ではないかと懸念もされました。最悪の事態も考えて遊歩道に変わる別の散策ルートについても検討をしました。
しかし、何としてでも子どもたちに新しく開拓した遊歩道のルートで豊かな自然を満喫しながら有意義な経験を積んでほしい、そして何より「楽しかった」とそう思ってもらいたい!という思いが強く、最後まで諦めることができませんでした。係の仲間と何度も遊歩道に足を運んでは、意見を交わし、安全面の対処についても考えていきました。遊歩道散策をするうえで、その楽しさと遊歩道内の危険や対処方法について十分に把握している仲間がいることがとても大きな力となり、当日はケガや事故もなく新しい散策ルートで、子どもたちにも「楽しかった」と言ってもらえる遊歩道散策をすることができました。

これらのことは、私たった一人の力では絶対にできなかったことです。様々な考えを持った異なる学年、学科の人たちが協力し合い、一人ひとりの力が集結し、ひとつになって実った結果だと思います。 自分とは異なる考えを持った人と関わることで、それが刺激となって新しい発想が生まれることもあれば、逆に意見がかみ合わずにぶつかり合うこともありました。単に一人ひとりが力を出し合うことが「協力し合う」ということだと思っていましたが、様々な考えや力を持った人たちが集まるので、その過程には必ず意見がかみ合わずにぶつかり合うこともあります。それを乗り越えてひとつの大きな力にしていくことが「協力し合う」ということなのではないかと思いました。そのために、第1回目のように「楽しかった」だけでは終えることができなかった第3回目ですが、異なる考えの衝突の繰り返しがより実のあるものを生み出してくれることを学び、楽しかったことに加えて充実感と達成感で胸がいっぱいになりました。

ボランティア活動は、自分自身を見つめなおし、成長させてくれるとても貴重なものだと思います。
しかしボランティアは、自分ではない他の「誰か」のために行うものなので、その「誰か」にとっての最善を目指して活動していってほしいと思います。

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