1995年のハリウッド映画『ユージュアル・サスペクツ』(The Usual Suspects)は私の大好きな映画の一つです。前にご紹介した『スティング』(The Sting)もそうですが,この映画にも大どんでん返しがありますから,内容を詳しくはお話しできません(笑)
この映画は,ケヴィン・スペイシーという俳優さんのすごさによって成り立っていると言っても過言ではありません。この俳優さんは『セヴン』(Seven)の犯人役で注目を集め,この『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー助演男優賞をとりました。彼のすごさは,ラストの1分に現れます。見逃さないで下さい。
さて,一方で,『ズートピア』です。昨年公開され,話題になりました。肉食動物も草食動物もみんな仲良く暮らすズートピアという“理想の街”の警察官になったうさぎ・ジュディの物語です。この映画は,ディズニー映画にしては珍しく,社会的なメッセージが前面に押し出されています。そのメッセージとは「平等なんていうけどそんなに簡単じゃない!」そして,「誰だって,先入観(特に偏見)を持ってるよねー」です。
実は,『ユージュアル・サスペクツ』も,観る者の先入観や偏見を利用してストーリーを組み立てています。先入観も偏見も心理学の重要な研究テーマの一つ。映画制作者や俳優さんは,そういった人間の心理をたくみに利用して名作を生み出しているのです。
ユージュアル・サスペクツを観れば,この画像の意味が分かります