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1月の心理学コラム:コロナ後にマスクを外すのか?(担当:木野和代)

2023/1/11 >> 役に立つ!!心理学コラム

2022年の新語・流行語大賞にもノミネートされた「顔パンツ」。3年に及ぶコロナ禍のマスク生活で、マスクを外すことに恥ずかしさを感じる心情を表現した言葉とのこと。

今年の木野ゼミの卒業研究には、まさにこのことに向き合おうとしたものがあります。最初は、マスクで顔を隠すことの安心感にだけ着目していましたが、文献調査などを経て、コロナ後もマスクを着け続ける人がどれくらいいるのか、その背景は何かを、状況要因と個人の特性要因から明らかにすることにしました。

ここでは、状況要因の結果についてのみ、少しご紹介します。

調査では、感染力の強さ、そして、周りの行動(何割がマスクを着けているか;記述的規範)など様々な条件によって、コロナ後にマスクをつけるのかどうかが異なるのかを尋ねました。同調圧力が強いと考えられる場面(就職面接)での回答を集計した結果が以下のグラフです。周りの9割の人々が着用していれば、9割以上の回答者が着用すると回答したのに対し、周りの着用が1割の場合は3~5割の人が着用すると回答しました。ここから、周りのマスク着用率が高いと、マスクを着ける傾向が高く、同調効果が起こっていることがわかります。しかし、周りに着用者が少なくても、着け続ける人がそれなりにいることがわかります。どういうことでしょうか? 研究に取り組んだ学生たちが、この結果をどのように考察するのか、完成した論文を読むのが楽しみです。

 

 

このほか、個人の特性要因との関連や実際の人々の行動観察など、結果の詳細は3月末に発刊予定の「心理行動科学科研究報告vol.13」(東北地区の図書館等に寄贈)でご報告します。ぜひご覧ください。