10月の心理学コラム:認知科学のススメ(担当:瀧澤純)
2024/11/15 >> 今月の心理行動科学科, 役に立つ!!心理学コラム
10月に行われた日本認知科学会第41回大会に参加しました!
認知科学とは、知覚、記憶、思考などの知的機能(=認知)を研究する学問です。認知心理学と比べると、認知科学は計算機科学や工学的アプローチの要素が強いという特色があります。
今回の大会で私が感じたのは、「認知科学は ①脳神経活動のような研究から、現場感の強い研究まで幅広い ②心理学と同じく統計的仮説検定も使うけど、結果を視覚的に伝えることを重視する ③発表中に冗談を言ったり研究の困りごとを公表したりする発表もある」ということです。
③に関して、とある発表の終盤に「この研究には、これだけの人が関わってくれました(大勢の共同研究者の顔写真が画面に表示され、会場が感動的な空気に包まれる)……でもこれらの研究ができたのもすべて私のおかげです!」という主旨の発言をした方がいて、会場は笑いに包まれていました。
研究では厳密さや成果が重要なのは当然ですが、研究者自身が感じる「おもしろさ」を大切にする姿勢や、自分の研究が途上であるという謙虚な姿勢があり、みなさん素敵でした。
今回の大会のページでは、発表の原稿を読むこともできます。認知科学を学んでみませんか。