活動は、自分自身と向き合い、自分が何を大切にしたいのかということを考えるきっかけになりました。。

一般社団法人ぶれいん・ゆに~くす 職員
引地 リサさん (2014年児童教育学科卒)

私は在学中、主に子どもの日常再生ネットワークの活動である「小学生のためのサマーカレッジ」「石巻市立大原小学校ボランティア」に参加しました。東日本大震災によって失われてしまった子どもたちの日常を取り戻すお手伝いをしたい、その気持ちで2年間活動しました。

活動を始める前は、地元である名取市で被災したこともあり、友達を失った悲しみ、当たり前だと思っていたことがもう戻らないと気づいた喪失感と悲しみで、私自身多くの気持ちに押しつぶされそうでした。
大学3年生になり「小学生のためのサマーカレッジ」に記録班として初めて参加し、子どもたちが私達のキャンパスで楽しく遊び学ぶ姿を撮影するうちに、私の気持ちも少しずつ明るくなっていきました。子ども達の笑顔を取り戻したい、その気持ちが私の中にある明るい気持ちも取り戻していったのだと思います。


大原小学校のボランティアは私に大きな変化をもたらしてくれました。
石巻の牡鹿半島にある学校で、子どもたちは笑顔で私たちを迎え入れてくれました。子どもたちの中には家族や友人を失い、住んでいた家も失われてしまった子も多くいました。しかし、子どもたちはいつも明るい素敵な笑顔をみせてくれました。そんな子どもたちの笑顔に何度も励まされました。参加すればするほど子どもたちからたくさんのことを教えてもらいました。
そして、もっと多くの人にLACの活動を知ってほしい、そんな思いからJICE主催の「キズナ強化プロジェクト」に参加したり、住友商事ユースチャレンジの中間報告会に参加させていただいたりと、2年間でたくさんの経験をさせていただきました。


L ACでの経験は、目に見える成果だけでなく、自分の中の考えや価値観、姿勢、意識をも変える大きな力を秘めています。
LACでは多くのことが体験できますが、多くを体験することは楽なことではありません。より多くの困難に直面することでもあります。実際に私も何度も悩み苦しみました。しかし、思えばその困難こそ自分のいまの力を知り、成長できるチャンスでもありました。そして、そのチャンスは仲間や先生方、コーディネーターの方をはじめ、沢山の方が支えてくださっているのだと気付く機会でもあります。


最初は「やってみよう」という思いで始めた体験が、積み重なることによって自分の人生を豊かにする経験となります。経験は自分の足跡であり、悩み考えた時間でもあります。その時間は目には見えないですが、生き方に広がりを与えてくれる唯一無二のものだと思います。


この経験があったからこそいまのわたしが在ると思います。
たくさんの活動を通して、自分自身と向き合い、自分は何を求めているのか、何を大切にしたいのかということを問い続けることが出来ました。そして、大学入学時から興味があった障害福祉の道に進むことを決意することが出来ました。
いまの私を支えてくれているのは、大学で学んだこと、そしてLACでの経験です。自分自身に正直に、自分の思いから目を背けずに向き合うことができたことは大きな自信となっています。
活動を通して1人ひとりが自主性を持ち、学年を超えた繋がりの中で協調性を育み、責任を感じ自立へと向かうためのサポートを受けることができる、それこそが大学生ボランティアの強みであり、可能性だと思います。
そんな素晴らしい場所で活動することができたことを誇りに感じています。


みなさんの中で、いま少しでもボランティアをやってみようと思う気持ちがあるなら、恐れずに自分の気持ちと向き合い、始めてみてください。その気持ちを後押ししてくれる人がLACにはいます。そして、いま活動がうまくいかないと悩んでいる人がいたら、1人で抱え込まず相談してみてください。一緒に悩み活動をしてくれる仲間がLACにはいます。そこには先輩、後輩という関係は存在しません。共に同じ目的に向かう仲間という心強い存在がきっと支えてくれます。
まずは始めてみてください。そうすれば、周りの景色は自然と変わっていきます。4年間という時間を大切に、自分を成長させる機会を逃さずに、失敗を怖れずチャレンジしてください。きっと素晴らしい時間と仲間と経験があなたを待っていてくれます。

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