森のレストランから

森のレストランから

森のレストランから|vol.08

大切なけんちん汁

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本園では一年を通して,園内の畑で様々な野菜を育てています。この季節には畑でつくった白菜を和え物やスープなどの料理にして昼食に出し、子どもたちが味わえるようにしてきました。そして、今日はけんちん汁。しかも、今日で畑に植えた白菜が最後なので、子どもたちにもそのことを伝えました。

昼食時,隣に座っていたAちゃんがけんちん汁になかなか手を付けようとしません。
先生が「けんちん汁,苦手だった?」と聞くと,首を横にふって,
Aちゃんは「だって,もうこれがさいごなんでしょ。たいせつだから…。」と両手でお椀を大切そうにもちながら、つぶやくように、しかし真剣な顔で話してくれました。
他を全部食べ終わったAちゃんは,最後にけんちん汁を愛おしそうに,食べていました。

秋から自分たちで育てた白菜は,子どもたちにとって、とても特別な存在になっていました。お店で買ってきた白菜にはない“わたしたちのはくさい”感が,Aちゃんの心を育んでいる様子が見えます。今日のけんちん汁は,Aちゃんにとって大切で特別な1杯になったことでしょう。

2018.02.16