森のレストランから

森のレストランから

森のレストランから|vol.10

りすになっちゃった!

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先日,森に散歩に出かけたこどもたちは,洋服のポケットやビニール袋にたくさんのどんぐりや栗を拾ってきました。Aちゃんが,「せんせい,これ,たべられる?」と見せてくれた栗は,虫喰いなどで食べることができそうにありませんでした。そこで,残念そうだったAちゃんに栗を味わってもらいたいと思い,今回は栗を購入し,オーブンで焼いた「焼き栗」を,野外で食べることにしました。

焼きたての栗を配ると,こどもたちは栗の香りを嗅いだり,感触を味わったり,興味深く観察しています。そして,「はやくたべたーい!」と食べ始まると,「おいものあじがするね。」「やきいものあじだ!」「かたくて,むけない~!」「どうやってたべるの?」など,ワイワイと楽しそうです。しかし,いつの間にか声が聞こえなくなり,静まり返ってしまいました。なんと,こどもたちは指や前歯を使って,栗を無我夢中で食べていたのです。

食べ終わったBちゃんが両手を前に出し,跳ねるようにこちらに近づいていきました。担任が「どうしたの?」と聞くと,Bちゃんが「くりをたべたら,りすになっちゃった!」と嬉しそうに,木の方へ跳ねていきました。

「栗」という「森の恵み」を森の中で味わうことで,森の住人である「りす」の気持ちも味わったこどもたちでした。

2018.10.10