園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2023.06.06 アハ体験

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今朝子どもたちを迎え入れながらいつも見ている園舎越しの風景をぼんやりと眺め、木々の緑が本当に濃くなったなあ!飛行機雲が青空に映えて綺麗だなあ?そんなことを思っていたのですが、何かが物足りなく、いつもと違う印象を受けました。それはなぜだろう?と思い園の駐車場のところから隣接する森の方に目を向けて見ました。すると、先週まではなかった新しい切り株ができているのです。その切り株を見てようやく先週まで立っていた枯れた松の木が伐採され切り株だけ残っていることに気づきました。子どもたちも保護者も職員もいない日曜日に伐採作業が行われたようですが、伐採前も切った後も連絡がなかった上に、チェーンソーで木を切った後に出る“切りくず”も針葉樹独特の香りもなかったこともあり、伐採されていたことに気づいたのは僕が最初だったようですが、先生たちに「あそこにあった枯れた松の木なくなったの気付いた?」と聞いても「え〜っ?そんなのありましたっけ?」とか「本当だ、なくなってる!」という反応が返ってきました。この松の木の伐採による景観の変化に気づくのは、お正月の新聞などで見られる間違い探しの問題のようであり、木がなくなっていることに気がついた時にはアハ体験をしていることを感じました。また、珍しく職員室で仕事をしていると5歳児ひかり組の子どもたち2人が「たいへん!たいへん!ちょっときてください」と言いながら職員室へやってきました。一体何があったのか聞いてみると興奮した様子で「あのさあ、森にこんな木が折れて〜」とゼスチャーを交えて報告してくれるものの見てみなければわからないので森に現場検証に行ってみました。すると、昨日はなかった(気づかなかった)折れて落下した枝が森の木に絡まって面白いスペースを作ってくれているのです。それを撤去することは難しいことではありませんが、子どもたちが自然の力や不思議さに気づく良い出来事であり、安全上、すぐに問題が発生することはないことを確認できたので「気をつけて遊んでね。少ししたら切ってどかしてあげるから」と伝え職員室へ戻りましたが、子どもたちも僕以上の素敵なアハ体験をしていたようです。そして、子どもたちが日々過ごしている野外炊飯場の近くに素敵な園舎園庭とは少し不釣り合いな蚊取り線香が吊るされていることに何だかほっこりさせてもらいました。

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