園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2023.04.13 田んぼの先生

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今朝のことです。にじ組のS君が登園してきたというのに保育室に向かうことなくお父さんと一緒に職員用玄関前に立ったまま北門から続く坂の方を向いているのです。一体どうしたのかと思い「おはよう!どうしたの?お部屋に行かない」と声をかけてみました。するとお父さんがニコニコしながら「ゴミ収集車を待ってるんです」とのお返事。そんな会話をしているとほどなくして念願のパッカー車(ゴミ収集車)が坂を下ってS君の目の前に到着し開けられたゲートの中に投げ込まれたゴミが飲み込まれていく様子を見ていましたが、作業に携わってくださっているお二人も何かを察してくださったようで、S君のために本来であれば必要ない作業も見せてくださいました。いつの時代も子どもは「働く車」「恐竜」「電車」などが好きなのは共通していることを再認識することができました。

さて、戦後最大のベストセラー『窓ぎわのトットちゃん』は、僕が保育のバイブルだと思っている本の一冊です。幼稚園教諭時代、5歳児を担任させてもらうと、喜んで学校に行ってもらえるようにとの思いで、就学が近づくと毎日少しずつ読み聞かせをしてあげていました。この「窓ぎわのトットちゃん」中に、畠の先生というタイトルの箇所がありますが、今日、こども園には畠の先生ならぬ、田んぼの先生(Kさん)が籾殻燻炭の入った土などを栗駒からわざわざ持参して来園し、田植えに向けて5歳児ひかり組の子どもたち・担任の先生に苗作り(種まき)をご指南くださいました。バケツ田んぼ時代を含め開園以来ずっとお世話になっているお聞きしていましたが、子どもたちの名前を呼びながら優しく関わってくださる様子にお互い気心が知れた関係が構築されていることが伝わってきました。来週火曜日頃には今日蒔いた種が芽を出すとのことでKさんは来週も来てくださるとのことですが、すでに収穫後、釜戸で炊いたご飯を食べることを楽しみにしていてくださいとおっしゃてお帰りになりました。それにしても、この10日足らずで多くの方々が森のこども園を支えてくださっていることを知ることができています。感謝です!

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