園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2021.01.25 「センス・オブ・ワンダー」

レイチェル・カーソンの残した「センス・オブ・ワンダー」には、「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ちあふれています。…」と書かれた場所があり、残念なことに大人になると失っていくと続き、願う事なら生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。と結んでいます。

本の中で「鳥の渡り…春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘さがかくされています。自然がくりかえすリフレイン ―夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさ― のなかにには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです。」の文章を発見した時に、正に森のこども園の日々だと思いました。

短い文章に綴られたメッセージには、今、子ども達に与えたいもの、与えなければならないものを伝えてくれます。

 

白鳥を見に行って森を通った時に見つけた霜柱。大急ぎで丸田沢到着し、水辺の白鳥を見た感激。それが飛び立った時の白鳥の鳴き声はこども園まで聞こえてきます。運が良ければ頭上を飛ぶ白鳥を下から見上げることができます。

雪の世界は森に人間以外の動物がいることを教えてくれる足跡があり、それを発見する驚きと喜びをみんなで共有します。

 

雪の中で遊び、歩き、雪が融けてきたところに朝にできた薄氷を踏み、感触が面白くなってもも組だって次の氷を探します。

   

ほとんどの雪が融けたのに南園庭の斜面は雪が残り、歩くのだけでも怖いアイスバン状態でした。森は土や葉っぱが見え、ぶどう組が「もういいかい?」「もういいよ。」と大きな木に隠れ集団でかくれんぼの声が響きます。

「見~つけた!」みつかっちゃったね。

陽だまりの野外炊飯場では子ども達がその場所を、円を描くように走っていました。そのうちに先生と子ども達が大きな木に何かを発見しました。

北園庭は日差しが当たる分少し暖かで、フープを持っていたもも組とどんぐりクラブの人達が遊んでいました。フェンス越しの公演では枯れた木が切られて並んでいました。木には森の鳥のための巣箱がかかっています。落葉し、草も枯れて見晴らしの良くなった公園側も春の訪れを静かに待っているかのようです。

 

もも組が座る格好にも成長を感じます。

「自然は嵐の日も おだやかな日も夜も昼も 憂鬱に見える日も 子どもたちへの一番大切な贈り物を用意してくれます。」

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