園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2024.07.31 INSECTS HOTEL

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昨年2月、学生たちとスウェーデンとデンマークに出かけ、ヘルシングボリ市のHabiteumという、持続可能性、クオリティオブライフ、自然、アウトドア、ハンズオン、食育などが体験できる施設、宮城学院も自然豊かな環境の中にありますが、それ以上と言っても過言でないコペンハーゲンの森のこども園を訪問させていただき日本の保育観や保育環境との違いを再認識してきました。様々な学び、気づきがあった中でも面白いと思ったもの(環境)の一つがINSECTS HOTEL(昆虫ホテル)という看板が掲げられた手作りの構造物です。豊かな自然の中にあり虫や動物など様々な生き物が生息しているであるはずなのに、わざわざ虫が集まってくることができる環境を作る発想と森の景観を崩すことなく調和し佇むそのセンスです。また、国有林と隣接している森の幼稚園では、森で子どもたちが遊んでいる横を犬の散歩をしながら歩く方や自転車で走り抜けていく方がいるのもとても自然な印象を受けました。

一方、今日、こども園では4歳児そら組のR君がテラスから「園長先生、ななふし捕まえたんだけど、逃してちょうだい」と叫んでいます。多くの子どもたちは捕まえたレアな虫を“逃がす”という判断はしないと思うのですが、R君のご希望通り森に逃してあげたところ、ななふしとは思えない速さで枝を上っていくその様子からホッとしていることを感じました。ななふしを逃してあげて児童クラブの前を歩いていると、今度は「園長先生、今カブトムシ捕まえた」と興奮気味に叫ぶ小学生たち。その後、伸びた草の刈り払いをしていると、大きく育った“しょうりょうばった”が慌てて逃げ出してきました。そんなことからも、森のこども園を含めた宮城学院全体がINSECTS HOTELであることを思わずにいられませんでした。

↑ 子どもたちが遊んでいるので、ゆっくり走ってと書かれている標識

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