園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2025.09.30 僕らはみんな生きている

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  先日植えた「野菜が虫に食べられないように撒いて」とYさんからお願いされたS先生が朝から畑に出て害虫駆除(防除)の殺虫剤を丁寧に撒いてくれました。虫が嫌がるだけのこともあり結構な匂いなのですが、子どもたちは意外と平気なようでS先生は子どもたちに囲まれながら作業に当たってくれていました。植えてからたった数日で早くも小さな青虫が葉っぱの裏にいたというのには驚きでしたが、だからこそ殺虫剤を撒かなければ虫たちのために野菜を植えたことになるということでしょう。一方、二十日大根の種を蒔いた畝はどうしたらこんな風になるの?と思うほどぎゅうぎゅうに発芽していてこちらも驚きでした。今後、虫と寒さ避けにネットを張ることになりますのでしっかり育ってくれることでしょう。  夏の暑さから解放されたことが関係しているのか、嬉しいことに夏休み期間中に建てた園庭のティピーで遊ぶ子どもたちの姿が見られます。今日も3歳児にじ組の子どもたちが朝から手押し車でふるいやシャベルを運び込みお料理をしたりSちゃんが縄跳びを結びつけたバケツ引っ張って「カメのお散歩してるんだ」とごっこ遊びをしたりトンボを追いかけたり、砂場では「園長先生、砂場にオケラがいたよ」と嬉しそうに教えにくるなど楽しそうに遊んでいました。同様に1歳児ぶどう組の子どもたちも、以上児の様子を見て真似たのか砂場から様々な道具を運んできて担任の先生たちにご馳走を振舞っていました。  0歳児もも組のF先生はひかり組の稲刈りから遅れること数週間、ようやく稲刈りをし、乾燥させるため保育室前のテラスに吊りしていましたが、この3束でどれくらいにの収穫になるか楽しみです。今年は不作かと思っていたシャロン寮の庭の柿、少しずつ実が色付き始めたことで思ったよりも実っていることがわかりました。どこかのクラスで柿取りをして干し柿を作るなどして欲しいものです。悪いことをする訳ではないのに、見た目やイメージからか、可哀想なことに悪い虫と思われ忌み嫌われることの多いクモ。しかし、益虫でもあり、生態が面白いこともあり僕は愛らしく見てしまいます。今朝もずんだのような色鮮やかなクモが巣に絡まった小さな餌(虫)を夢中で食べていました。何というクモか調べたところ、どうやら“サツマノミダマシ”ということがわかりました。偶然にも5限目の授業後、クモの研究をなさっているT先生と廊下で鉢合わせしたので「先生、このクモは何というクモかお分かりになりますか?」と写真を見ていただきながらお尋ねしてみると図鑑を見る訳でもなく「よ〜く見てみないとわからないけれど、サツマノミダマシだと思う」との返事が・・・。また数日前「園長先生これなんですか?」と尋ねられたクモの卵だと思われる映像も見てもらうと「卵嚢(らんのう)だね」と即答してくださいました。そんな先生に「子どもたちにクモが悪い虫だと思われ嫌われるのが残念なんです」とお伝えすると、ニコッと笑い指を鳴らして「ぜひ変えてください」と言い残し足早に歩いて行かれましたが、その姿はまさに虫博士でした。

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