園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2024.05.13 不安

IMG_3972

イギリスの小児科医・精神科医・精神分析家、ウィニコット,D.Wが提唱した概念、“移行対象”とは、移行期と呼ばれる1~3歳頃に、肌身離さず持っている客観的な存在物で、特に不安が高まったときなどに抱きしめたり握り締めたりする愛着対象のことです。3歳児にじ組のK君は毎日欠かさず白くまのぬいぐるみを連れて登園してきます。今日のように雨が降っている時には大切なくまが濡れないようにレインコートから顔だけ出して保育室へ向かうのですが、その姿がとても可愛らしいのです。とことが、登園してしまうと、みんなと一緒に遊んでいて、その大事な白くまのぬいぐるみはテーブルの上で一眠りといった感じで置かれています。そんなK君の白くまの姿を見て、自分が幼い時にも、どこに出かけるにも肌身離さず持っていたタオルケットやカンガルーの皮で作られたというコアラのぬいぐるみがあったことを思い出します。今思えば、なぜボロボロになりかけたタオルケットがないと不安だったのか、そんな大切なものといつどのようにして決別したのか思い出せません。一方、社会人になってからは、朝、新聞を読んでから出勤しないと何だか落ち着かないのですが、特に今日のように、月曜日なのに休刊日だったりすると尚更です。そんな新聞ですが、デジタルで読むことができるようになった一方、購読者が減っていると聞きます。そんな方々にも12日(日)の河北新報の連載エッセイ(大内副学長の)は、こども園のホールのピアノに関すること、昨年度の修了式のことが書かれていますので大学のHP(トピックス)をご覧戴き是非とも読んで戴きたいと思います。

さて、この休み中、北園庭に隣接する森の下草の刈り払いがされたようで、森が広がっただけでなく、森の中へ飛んでいったボールがこども園の敷地側に戻されていました。また、結構な雨が降ったことで、いつもならそんなに大きな音を立てることなく流れている水が音を立てて森に流れ込み、池が溢れんばかりになっていました。夕方は名取の山の上にあるS学院大学に研究発表の話し合いのためにしばらくぶりに出かけたのですが、同じキリスト教の大学とはいえMGとは全く違う雰囲気であること、また、19時を過ぎ、山のかげに陽が落ち、かろうじて空が赤く染まっている素敵な景色を見ることから山の上の大学であることを再確認・再認識しました。

Contents