園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2025.02.12 ちいさいいのちが

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キリスト教精神に基づく幼児教育の第一人者とも言われた佐藤初重先生は幼稚園経営のほかキリスト教保育連盟の理事長や保育者養成にも尽力されました。そんな佐藤初重先生がお作りになった優しいメロディで季節にぴったりの歌詞のこどもさんびかを幼稚園教諭として初めて勤務した園(園児として通った幼稚園)では、よく歌っていました。しかし、改訂されたこどもさんびかには、当時歌っていたどの曲も見当たらず、キリスト教保育連盟に加盟している園でもほとんど歌われなくなっている、それどころか曲の存在すら知らない先生がほとんどのような気がします。秋に歌っていた「しぜん」という曲は風に吹かれてフワフワ飛ぶススキの姿や紅葉の種が飛ぶ様を“プロペラつけたもみじのこ”と歌っています。また「どうぶつ」という曲は、寒い冬の間、温かい春がやってくるのを待つどうぶつたちが土や穴の中で神さまを褒める歌を歌っていると歌っています。

一方、「こどもさんびか2」にも「ちいさいいのちが」という、春を待つ生き物たちの姿を歌う素敵な曲があります。そんな曲を口ずさむと、北園庭で寒さに耐えながら育っている玉ねぎ、シャロン寮の庭先に置かれた巣箱の中や入口でじっとしているミツバチ、一昨日、月曜日に子どもたちが作ったと思われる融けかけて今にも倒れてしまいそうな雪だるまも春を待っているように思えてきました。

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