園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2025.07.14 「こども園嫌〜い」「いきたくない」

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8時前のことです、どこからか悲鳴のような泣き声が職員室に響いてきます。誰がどこで泣いているのだろうと思い、心配しながら外に出てエントランスの掃き掃除をしていると、その泣き声がだんだん近づいてきたと思ったら、お母さんの手を振りほどこうとしながら「こども園嫌〜い!」「いきたくな〜い!」と言って車に戻ろうとするM君が現れました。M君を園に預けお仕事に向かわなければならないお母さんからM君を預かり「どうしたの?」「お部屋に行きたくないなら、園長先生と一緒にいよう!」と宥め、一旦職員室に入ることにしました。すると、何とか泣き止んだため、改めて「あのさあ、園長先生外の掃除したいんだけど、M君にお手伝いしてもらいたいんだけどどう?」と誘い小さな箒を手渡しました。すると気分が切り替わってくれたらしく、「ここの砂掃いてくれる?!」とお願いしたところを次々掃いてくれたのですが、そんな作業もあっという間に終わってしまったため「じゃあ、お部屋の前を通る時、皆に見つからないように通って畑の野菜がどうなったか見に行ってみようか?」と尋ねてみました。もちろん「行く!」との返事が返ってきたため、「忍者のように走ろう」と気持ちを盛り上げ早足で南園庭を抜け、北園庭の畑に向かいました。「どの野菜から見る?」と聞くと「さつまいも」という意外な返事が返ってきましたが、気分を損ねないようにお所望通りさつまいも畑に行きました。すると「いたいた」と目を輝かせバッタ探しを始め次々捕まえはじました。その姿から、なぜ、きゅうりやトマトでなくさつまいも畑に行きたがったか合点がいくとともにすっかり気分が切り替わってくれたことを確信し「捕まえたバッタが逃げると大変だからビニール袋持ってくるから頑張って捕まえててね」と伝えてから職員室にビニール袋を取り行き、直ぐに畑に戻りました。すでに握りしめられていた数匹のバッタをビニール袋に入れても更にバッタ探しが続きましたが、頃合いを見て「ねえ、皆に『こんなにいっぱいバッタ捕まえたよ』って皆に見せに行かない?」と聞いてみると「うん」と即答が返ってきました。そこで保育室へ戻ることができたのですが、雨で葉が濡れた畑ですばしっこいバッタを器用に捕まえる虫好きのM君の気持ちを切り替えてくれる生き物の力を再確認しました。

今日の3・4・5歳児の合同礼拝も大学の栗原先生にご担当いただきました。前回も連れてきてくれたレッサーパンダを使ってのお話に子どもたちは夢中になって耳を傾け、礼拝(お話やお祈り)が終わり先生が「さようなら」と言うと「レッサーまたきてね」と多くの子どもたちが声をかけていました。3歳児にじ組では保育室でスイカ割りが行われていましたが、目隠しの代わりにクラス帽を前後反対に被るという面白いアイデアで取り組んでいました。しかし、子どもたちの力では割ることができず給食室で切ってもらうという結果だったようですが、夏ならではの取り組みに歓声が上がったことでしょう。