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落書きへの対策や防止策の例と 落書きへの対応による種類別の変化の一部を紹介します。 1.リーガルウォール リーガルウォールとは法に反しない落書きのことです。落書きが違法行為であるのに対し、リーガルウォールは壁(建物)の所有者の許可を得て、または所有者からの以来により、落書きを描きます。 自己表現として落書きをすることに対し、見回りの目を気にしない発表の場を提供することで、非合法な落書きを減らすことができるのではないか、という観点から、リーガルウォールが落書きへの対策の1つになるのではないか、という考えもあります。 また、 「芸術性の高い落書き(ピース、スローアップ)の上には、芸術性の低い落書き(タグ)を書いてはいけない」 という暗黙のルールがあり、それを利用すると、タグを減らす目的としてリーガルウォールが有効なのでは、という説もありますが、 今回の調査の中で、リーガルウォールの上にタグが書かれているものもあり、その効果は確かではありません。 2.対応による種類別の変化 落書きを、種類・構成員・目的・時代、社会の変化からみていくと、今回の調査で仙台市中心部の落書きのほぼ全てが「タグ」と呼ばれるものであった理由がわかってきます。 暴走族が書く当て字メッセージは 暴走族の減少により、ほとんど消滅したといって良いでしょう。 ピースやスローアップなどの芸術性の高いと思われる落書きは 発表機会が増えたこと、商業化、リーガルウォールの登場により、迷惑行為としてはなくなりつつあります。 学生が机の上に書くもの、公園にある相合傘のような個人が行うイタズラとしての落書きは、少数でしかも一時的なものであるため、実害は低いでしょう。 こうして残るのは「タグ」だけになっていくと考えられます。 個人が自己顕示・見せること、迷惑をかけることを意識して行うため、 条例制定や、罰則の強化などでは防止することはできず、むしろ煽ることになりかねません。 |
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