葉78号


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日文なんでもランキング!!
「討論させたい作家たち」

1位 紫式部と清少納言・・・8票
2位 太宰治と夏目漱石・・・5票
福沢諭吉と夏目漱石
3位 与謝野鉄幹と晶子・・・3票


2006年11月調べ
方法・・・各授業にて配布・回収
有効回答数・・・108票
 今回の日文なんでもランキングのテーマは「討論させたい作家」です。最近テレビなどで、教育や政治等、多くの討論番組が放送されています。そこで、今回は討論と日本文学科にちなんだテーマにしました。ジャンル等の制限がなかったため、票が割れてしまいましたが、興味深い回答をたくさんいただくことが出来ました。
 アンケートの結果、二位と三票差という僅差で「紫式部と清少納言」が一位でした。この二人は思い浮かべやすかったと思います。
 学年別で見ると、この回答が最も多かったのは一年生でした。おそらく思い浮かべやすかったのにプラスし、日本文学史で学んだばかりだったというのもあったと思います。
 紫式部は中宮彰子、清少納言は中宮定子の女房として仕え、ライバルの関係であったということは皆さん聞いたことがあると思います。紫式部は『紫式部日記』で清少納言についての批評もしています。そんな二人がする討論とは一体どんなものでしょうか。女の争いは恐ろしいものです。
 二年生の一位もこの二人でした。三年生の一位は「夏目漱石と森鴎外」でした。
 全体の二位は二つあり、「太宰治と夏目漱石」「福沢諭吉と夏目漱石」で、共に五票でした。文学を学ぶ上で外せない方々の組み合わせでした。一体どんな討論を繰り広げるのでしょうか。福沢諭吉と夏目漱石はお札つながりでもあります。夏目漱石はこの回答以外にも多く戴きました。千円札で見る回数が多いからでしょうか。
 三位は「与謝野鉄幹と与謝野晶子」でした。夫婦での討論というのも歯に衣着せぬ発言が飛び出しそうで興味がわきます。
 四位からは票が分かれ過ぎ、五つの回答が同票でした。名前だけをご紹介します。「長野まゆみと三浦しおん」「太宰治と芥川龍之介」「ランボーと三島由紀夫」「島崎藤村と三島由紀夫」「尾崎紅葉と山田美妙」でした。
 今回のアンケート結果の全体に目を通してみると、二年生、三年生は回答が様々あり、知識の豊富さを感じました。一年生は乙一や森絵都等といった現代で活躍している作家を挙げているのに対して、三年生は樋口一葉、菊池寛等、明治時代や昭和の初期に活躍した作家を挙げていました。今の時期に何を考えているのかが少し出ているように感じました。
 その他にも面白い回答としては、「さくらももこと働きマン等の漫画で知られる安野モヨコ」「今会いに行きますがベストセラーの市川拓司とリリーフランキー」等がありました。ハリーポッターの作者のJ・K・ローリングやグリム兄弟といった回答も見られました。
 さて、今回のランキングはいかがだったでしょうか。この結果から討論内容を友人と考えてみるのも面白いと思います。また、今回出てきた作家の作品を読んでみるのもよいのではないでしょうか。きっと新たな世界が啓けると思います。
 今回のアンケートは時間の関係上、四年生の方々には実施することが出来ませんでした。御了承ください。
 最後になりましたが、アンケートにご協力くださいまして、どうもありがとうございました。 (小)
博物館実習
見学実習旅行
in金沢
 九月二五日、私は博物館実習旅行のため仙台空港へと向かいました。現在私は学芸員の資格習得を目指しています。習得条件の一つとして見学実習旅行や館務実習、またはそれらに代わる実習を行う必要があるため、今回私は金沢見学実習を選択しました。
 金沢は前田藩加賀百万石の地、小京都のイメージが浮かびます。旅行前に説明会があったものの、一度も訪れたことのない場所に行くことに楽しみと不安がありました。そんな二つの思いを持ちつつ仙台を発ちました。
 伊狩先生の引率のもと実際に金沢の地を歩いているとさまざまな発見がありました。まずは歴史的建築物が多く見られたことです。石川近代文学館、石川県立歴史博物館は当時の面影を残しながら、貴重な資料を後世に伝える素晴しいミュージアムとしての役割を果たしていました。また、三文豪の泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星の各記念館は、決して大きなミュージアムではありませんが工夫を凝らしており各特色のある個性豊かな記念館でした。私が特に強い印象を受けたのが金沢21世紀美術館です。円形の白い建物も印象に残りますが中の展示は絵画や工芸品を収蔵するといった静かな美術館ではなく、映像の作品や一部屋丸をごと使ってしまうほど巨大な作品もありました。空をも作品として扱ってしまうユニークさを持ち、見るというより体感すると表現した方が正しいかもしれません。開放的で気持ちの良い美術館でした。
 金沢を徒歩で見て回ることにより金沢の歴史的な街並の魅力が実感できました。魅力溢れる金沢の地をまた訪れてみようと思います。 (真)
HP更新のおしらせ
 日本文学会のHPが更新されました。
 〈全体〉では、二〇〇六年度の年間行事表を載せております。
 各部毎の更新としては、〈図書部〉では、日本文学会委員がお薦め図書を紹介しております。また、澤井清先生が,先生のお薦め図書として,図書館学関連の本を紹介してくださいました。以前薦めてくださった先生方のお薦め図書が紹介されておりますので、先生とお近づきになりたい方は会話のきっかけにしてはいかがでしょうか。
 〈編集部〉では、『葉』七五号・七六号の記事が読めるようになりました。七六号には今年度〈企画部〉が関わりました八重山芸能の公開授業の記事等、興味深い記事が多く載っております。
 日本文学科のHPはこちらからご覧下さい。
 http://www.mgu.ac.jp/jl/
 今年度も日本文学会は多くの活動をして参りました。是非ご覧下さい。 (小)
編集後記
 今年で宮城学院は一二〇周年を迎えました。日本文学科が開設されて四二年、『葉』が発行されはじめてからは四一年がたちました。第一号から今日まで発行できてきたのはひとえに皆様のおかげです。ありがとうございます。
今号は五面のクイズなど一二〇年にちなむ記事を掲載しております。また、行事だけでなく、普段の授業の記事も多く、これまで以上に身近に感じていただけたのではないでしょうか。
宮城学院の一二〇年に負けないよう、皆様に楽しんでもらえるよう、これからも編集部一同力をあわせて頑張っていきたいと思っております。来年度の『葉』もぜひご期待下さい。

四面みやがクイズの答え
問一、ハ 問二、ハ 問三、イ
問四、イ 問五、ロ 問六、イ
問七、ハ 問八、イ 問九、ハ
問十、ロ
    日本文学会編集部


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