葉86号

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身体表現研究
 「身体表現研究I」の連続講義は、九月一日から八日にかけて行われました。

 講師はSCSミュージカル研究所の梶賀千鶴子先生とアシスタントの方々、そして本学科教授の深澤昌夫先生です。
 講義はストレッチや早口ことば、ダンスステップなどから行いました。早口ことばは発声だけでなく手や体も動かして練習します。
そのため発声に気を取られて手が動いていなかったりすることが多く、何度も繰り返し練習しました。ストレッチを始めた頃は筋肉痛になってしまいましたが、毎日やっていくうちに痛みは無くなっていきました。

 その後台本を頂き、チームごとに、それぞれ割り振られた箇所を発表することになりました。
今回も前年度と同じく、宮沢賢治作『双子の星』より、梶賀千鶴子先生が脚色された『ふたごの星』です。

 主人公のチュンセ童子とポウセ童子という双子の星は、小さな水晶のお宮で空の星めぐりの歌に合わせて、一晩中銀の笛を吹くのが役目でした。
あるとき二人は西の野原の泉へ出かけることになりました。そこで二人は大ガラスとさそりに出会いますが、大ガラスとさそりの喧嘩に巻き込まれてしまいます。
夜にはお宮に帰って星めぐりをしなければなりません。二人は無事にお宮に帰れるのでしょうか…というお話です。

 この劇は先生方からアドバイスを頂きますが、振り付けを考えるのは自分達です。
劇はお客さんから見て、キャストがどんな役割で動いているのか分からなければなりません。
動作を大きくしたり周りの人と動きを合わせたり、バックの人達がメインの人より目立たないような振り付けを考えたりと、気をつける点は多々ありました。
セリフを覚えることも振り付けを考えるのも大変でしたが、先生方のご指摘をもとに、劇をより良いものにしようと必死でした。
最初は演技の仕方がわからず不安でしたが、練習するごとにコツが掴めるようになりました。

途中発表では、先生方からご指摘をいただきます。
それを参考にして、振り付けや役の人の配置場所を、焦りながらもアイデアを出し合い納得がいくまで考え直しました。
朝早く来て練習し、講義終了後も残ってぎりぎりまで仲間と考えを出し合い本番に臨みました。
本番では他のチームの発表に圧倒されながらも、今まで練習してきたものを精一杯出し切りました。

 この講義のおかげで、皆で創り上げていくことの大切さを経験でき、積極的に意見を言い合えるようになりました。
自分とは違った相手の意見を聞くことができる話し合いの面白さ、仲間がいることの大切さを学びました。
将来に役立つこの経験は、いつまでも忘れられないものとなりました。(渡)

 

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