
卒業生紹介
株式会社ももがある 代表取締役 齋藤 由芙子さん
- 2000年度 宮城学院女子大学学芸学部
- 音楽科 卒業
学生の挑戦を応援してくれた
学び舎での日々が
どんな困難をも
乗り越えられる力へと結実した
大好きな音楽を通して新しいことに挑戦してみたいと考えていた私は、学びを深めながら“新しい音楽”を作る、宮城学院女子大学音楽科の文化系専攻に入学しました。当時新設されたばかりの専攻で、学生たちは率先して多様な企画を立ち上げ、新たなことに取り組む日々を送っていた様子を、今でも懐かしく思い出します。私も、大学祭では音楽・劇・ダンスなど様々なジャンルを組み合わせた舞台を披露したり、また当時流行していたゴスペラーズの影響を受け、定禅寺ストリートジャズフェスティバルに学友とアカペラで参加したりするなど、自分の好きな活動に精力的に打ち込んでいました。
学生生活で経験してきた「新しい企画を立て、作り、伝える」ことをこれからも続けたいと思い、卒業後は、学生時代に立ち上げた音楽グループでの活動を継続しながら、テレビの制作会社に就職しました。しかし音楽活動が徐々に本格化していくにつれ、仕事との両立が難しくなってしまい、3年ほどで退職。飲食店でアルバイトを始めました。
様々な事情から、本気で打ち込んでいた音楽グループの活動が休止となってしまった時は、本当に悔しい思いをしました。しかし飲食店の店長に「今度は飲食で人を笑顔にする人になれ」と言っていただき、飲食会社の組織化を手伝う機会をいただいたんです。それからはとにかく、学生時代に培った行動力を生かして、経理や販促などを一から学び、会社運営に携わっていきました。

こうして仙台を拠点に様々なことに挑戦してきましたが、東日本大震災をきっかけに、地元の力になりたいと、帰郷することを決めました。飲食店を退職し、福島県のまちづくり活動に参加。「自分に何ができるのか?」と模索していく中で、福島の“完熟桃”に出会いました。出荷基準が厳しく、美味しいにもかかわらず熟しているため出荷できない、という課題を解決しようと、試行錯誤の末、急速冷凍技術を用いて桃の美味しさをそのまま閉じ込めた商品の開発に成功。さらにこの魅力を全国、そして世界中に伝えたいと考え、思い切って会社を設立しました。
このような私の経歴を周囲の方々にお話しすると「学生の頃とは全然違うことをやっているんですね」とよく言われます。ですが、メッセージを伝えるために歌を歌うことと、「福島はこんなに素晴らしい」と伝える現在の仕事。根元の部分は一緒であると、私は考えています。
学生の皆さんの中には、自身の進路や生き方について悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、今すぐに夢や目標を見つける必要はありません。自身の経験を振り返り学生の皆さんにお伝えできることは、「間違ってもいいから、興味のあることに挑戦してみること」。遠回りをしてもいいんです。経験を積み重ねていくことで、新たな発見や出会いがあり、そしてその過程で得た経験が、将来あなたの糧となり、実を結ぶはずです。皆さんが健やかで、楽しい学校生活を送ってくださることを、私も願っています。
齋藤 由芙子さん
- 2000年度 宮城学院女子大学学芸学部
音楽科 卒業 - 株式会社ももがある 代表取締役
福島県福島市出身。大学卒業後はテレビ局に勤務するも、学生時代から打ち込んでいた音楽活動に注力するため、数年後に退職。ゴスペルの指導を行うかたわら、飲食店の運営に携わる。その後、東日本大震災を機に地元・福島へ帰郷。まちづくりに参加し、様々な人々との交流を通して福島の「完熟桃」に出会い、2016年、株式会社ももがあるを設立。全国各地に足を運び、福島県ならではの食の魅力を発信している。
※本記事は「MG talk Relation vol.18」より転載