MIIN Women’sUniversityIYAGGAKU C A R E E R S U P P O R T B O O K 2 0 2 7「轍(わだち)」を刻む―― 自らの歩みで人生を引き受ける 3 年生の皆さん、大学生活もいよいよ後半に入りましたね。そろそろ皆さんの心の中で、大きな比重を占め始めているのは「就職」という二文字ではないでしょうか。しかし、皆さんが今まさに着手しようとしていること、あるいは既にその渦中にあるものは、単なる「就職準備」というタスクではありません。それは、これからの人生を自らの言葉で定義し、責任を持って引き受けていくための、極めて思索的な行為なのです。 私たちは「キャリア」という言葉を、どこか過剰に装飾されたものとして捉えすぎてはいないでしょうか。華やかな職業、早期の内定、社会的な成功―― 。けれども本来、キャリアの語源であるラテン語の “carrus” は、車が通った跡、すなわち「轍(わだち)」を意味します。キャリアとは、短期間で出来上がるものではなく、長い時間をかけて一歩ずつ積み重ねていく、一生涯のプロセスそのものなのです。皆さんは今、その壮大な道のりのスタートラインに立っています。 皆さんは既に、自分だけの轍を刻んできました。本学での学び、葛藤、そして立ち止まった日々。そのすべてが等身大のキャリアに他なりません。「キャリアデザイン」の講義で触れた先達の語りも、正解を示すものではなく、道の在り方は一つではないという事実を伝えていたはずです。皆さんは既に、先を歩む人の轍を鏡としながら、自らの歩みを問い続けてきたのです。「何がしたいかわからない」という不安は、決してマイナスの感情ではありません。それは既存の正解に依存せず、自らの人生を誠実に選び取ろうとする者だけが抱く問いの萌芽でもあります。轍は、迷いの中を突き進むプロセスにおいてこそ深く刻まれます。 効率的であることや、無難な正解に縛られる必要はありません。回り道も躊躇も、そのすべてが、これから長い年月をかけて形成されるあなただけの轍になります。女子大学で知性を磨いた皆さんが社会へ踏み出すこと自体が、既存の風景を塗り替える新しい力となるでしょう。手元にあるこの一冊も、皆さんが自分らしい轍を築くための道標(みちしるべ)となるでしょう。まずは、皆さんの歩みを支える「キャリア支援課」を存分に活用してください。講義館 2 階にあるその場所は、あなたの次の一歩をともに考えるための拠点です。是非、足を運んでください ! あなた自身の轍を、ここから力強く刻み始めてください。私たちは、その一歩一歩に寄り添う伴走者として、皆さんの言葉を待っています。皆さんの言葉を受け止め、その挑戦を全力で支えます。キャリア支援部長 石田依子1M1
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