File No.23  大宮 香織 さん

  年齢  20代
  在学中の専攻 声楽  


(2006年12月 教会でのコンサート)

私は4歳のときからピアノを習い、声楽を15歳の時から習い始めました。音楽がとても好きでした。両親がクリスチャンでしたので、幼い頃から教会へ通い、そこで聴く「教会音楽」(賛美歌)の影響を強く受けたと思います。賛美歌を歌うことが大好きでした。
幼い頃からさんびを歌い、聖書を読み、神様のお話を聞いているうちに、自然に神様を信じていました。神様がこの世界を創造し、私のことも造ってくださり、愛してくださっていること、イエス様が十字架上で私の身代わりとなって罪を背負ってくださったこと、そしてその罪人であった私を赦し、救ってくださったことを小さいときから信じています。その信仰告白を小学4年生の時にし、バプテスマ(洗礼)を受け、クリスチャンとなりました。私が生きる意味はここにあります。ですから、私がこの世に存在することも、生かされていることも、与えられている能力(音楽)もすべて、神様が与えてくださったものだと信じています。

高校進学にあたり、自分が「やりたいこと」を考えたら、それはやはり「音楽」でした。そして、音楽科のある高校へ、そして宮城学院女子大学へ進学したのです。

大学時代の思い出、なんといっても友達と過ごした日々が懐かしいです。

クリスマスや講演会、式典など、行事のたびに合唱として参加したこともいい思い出です。また、「声楽アンサンブル」の授業では、オペラに取り組み、自分たちで道具を作ったり、合宿をして練習したことなどを思い出します。友達が「作曲法」のクラスで作曲した「3匹のこぶた」のオペレッタを、幼稚園や、学外のいろいろなところで演奏できたことも思い出のひとつです。将来の進路に悩みながら、友達とたわいのないことを話したことが心に残っています。

毎週のレッスンはとても厳しく、つらいこともたくさんありました。音楽を、歌うことをやめたい、と思った時期もあります。そんな中でも唯一の慰めであり、癒しとなったのはやはり、教会の音楽と讃美歌でした。

信仰生活を送っていくうちに、その与えられたすべてのものを、今度は私が神様にお返ししたい、という思いが強まっていきました。そして大学卒業後の道を考えたときに、「私はこれから、自分に与えられた音楽の賜物を通して、神様と人に仕えていきたい」という志が与えられ、現在は東京バプテスト神学校で教会音楽の学びをしています。


(2006年9月 ミニリサイタル)

[学校の様子]

「東京バプテスト神学校」というところは、日本バプテスト連盟という団体が運営している神学校で、教会の宣教活動に直接たずさわる、献身的かつ有意な人材を養成するための学校です。ですから、もちろんクリスチャンでなければ入ることのできない学校です。そして、教会からの推薦がなければ入ることもできません。

本科においてはクリスチャンの育成はもちろんのこと、実践的な教会リーダーを養成するために、1科目からでも聴講生として学ぶことができます。

専攻科では牧師、または教会教育主事、教会主事等の専門職に携わる人材の養成が行われています。

私が所属する教会音楽科は、教会で音楽奉仕をする人の養成のための場です。教会音楽本科は誰でも入学できますが、教会音楽マスターコースは本科卒業生または音楽大学、短期大学卒業者が学ぶ専門訓練の場です。私は今、この教会音楽マスターコース(3ヶ年)の2年次に在学中です。この神学校は、アメリカの大規模なバプテスト神学校と提携していることもあり、特に音楽科は他の神学校ではみられないとても充実したカリキュラムとなっています。

[授業内容]

神学校で学ぶ内容は、聖書や神学、バプテスト史や教会管理など、様々な方面に及びます。また、音楽科の専門科目としては、実技はもちろんのこと、キリスト教音楽史、教会音楽教育、礼拝音楽、賛美歌学、指揮法(聖歌隊指導法)、作曲・編曲、そして合唱などと、教会音楽の専門分野を幅広く学びます。

ちなみに学校は本科共通授業が夜間なので、日中パートで働きながら学校に通っています。音楽科の授業は土曜日一日がかりの授業です。


音楽の始まりが聖書の中に出てくるように、また、音楽史上でキリスト教音楽が初期に発展してきたように、音楽は、神様の素晴らしさを褒め称えるため、賛美するために生まれたものだと思っています。私はおもにその「神様を賛美する音楽」というものを、本当の意味で神様におささげするために、もっと訓練したい、もっと神学的に学びたい、もっと自分の信仰を深めたい、と学びに励んでいるところです。そして、将来は自分に与えられた音楽という賜物を通して、神と人とに仕えていきたい、神様の愛を伝えていきたいと願っています。

あなたの恵みは、いのちにもまさるゆえ、
私のくちびるは、あなたを賛美します。
詩編63:3

※「バプテスト」とは、プロテスタント教派のひとつで、自分の口で信仰告白をし、バプテスマ(浸礼)を行う教派です。

在学生のみなさんへ・・・

学生時代は、自分探しの時だと思います。たくさんのことを体験して、いろんな事を考えて、いろんな刺激を受けて、いっぱい感じて欲しいと思います。それが、自分の音楽となり、自己表現となり、自分がどうしていきたいかにつながっていくと思います。

いっぱいいっぱい、遊んで、食べて、学んで、感じて、聴いて、見つけてください!それができてこそ、充実した学生生活となると思います!

あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。
わざわいの日が来ないうちに、
また「何の喜びもない。」と言う年月が近づく前に。
(新改訳聖書 伝道者の書12:1)

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   (2007.12.5更新)  

「卒業リサイタル」

来年3月にマスターコースを卒業します。3年間の、そしてこれまでの集大成となる「卒業リサイタル」を控えています。

2008年3月1日(土)午後5時より
三鷹バプテスト教会

プログラム

J.S.バッハ :
 カンタータ51番より “全地よ、神に向かいて歓呼せよ”
F.メンデルスゾーン :
 オラトリオ「エリヤ」作品70より “イスラエルよ、きけ、主のみ言葉をきけ”
A.H.マロッテ :
 主の祈り
なかにしあかね :
 星野富弘歌曲集「二番目に言いたいこと」より
Amazing Grace!

ほか

古典から現代曲まで、幅広いプログラムになりました。
特に、大学時代の担任で、「声楽アンサンブル」の授業などでもお世話になったなかにしあかね先生の作品も演奏することができ、とてもうれしく思っています。
これまでの学びと守りと導きとに感謝して、心から喜びをもって賛美したいと思います。