宮城学院では2000年から資料室と人間文化学科の大平聡教授の御指導のもと学生達が3年間をかけて「戦時下の宮城学院」について現地調査、聞き取り調査を続けて下さいました。女学校53回の方々は学徒動員され軍需工場での作業のため、母校での卒業式を上げられませんでした。2000年に55年ぶりに現在の校地・桜ヶ丘の礼拝堂で、深谷松男学院長先生の司式のもと卒業記念礼拝を執り行うことが出来ました。2001年には学生達が大学祭において学内にて発表会を催し、大きな反響を呼びました。2002年にはこの「戦時下の状況で戦争が齎したもの」と「平和」について考え、又考えていただく機会にしたいとの趣旨で、この趣旨に賛同して下さった全国各地の同窓生始め多くの方々から賛助金をいただき、学外で一般公開することが出来ました。
「さくら野百貨店」で開催された展覧会への来場者は東京や青森等各方面からの同窓生や一般市民の方々、 宮城学院関係者、父母、学生等で2500名を数え、熱心に写真・説明文に目をこらし、又学生達の説明に耳 を傾けて下さいました。二度と戦争があってはならないという思いを強くし、「戦争と平和」を考える良い機 会となりました。折りしも今、イラクに対するアメリカの武力攻撃が懸念され、我国も間接的であれ、戦争に加担する恐れが浮上してきました。戦争がもたらす悲劇を一番知っているはずの私達日本人は「戦争をしない世界」と「戦争のない世界」を目ざして祈っていきたいものと思います。
皆様の上に神様の御恵みと祝福が豊かにありますよう祈りながら「戦時下の宮城学院展」へのご協力・ご支 援の御礼とさせていただきます。
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