卒業生の声 ※所属は取材時のものです

健康課題に取り組み学び続ける日々

白崎 葉子さん(宮城県北部保健福祉事務所(大崎保健所) 健康づくり支援班 管理栄養士)

保健所栄養士として、給食施設への指導・支援をはじめ、食育促進に関わる業務や、国民健康・栄養調査に関わる業務を行っています。保健所栄養士は「栄養指導員」という立場から、管内市町村の健康づくり担当者や給食施設の栄養士など、さまざまな人たちと顔の見える関係を築くことができます。地域の健康づくりを進めるために、多くの関係者を巻き込んで仕事を進められることは、魅力のひとつです。業務の幅が広く、大学で学んだ内容はすべて深く理解しておく必要があると感じています。大変ですが、プロの管理栄養士として自分の能力を磨き続けることにやりがいを感じます。 食品栄養学科では、分子生物学について研究するゼミに所属していました。とても難しい分野ですが、体内の反応を分子レベルから知ることができるので、疾病の仕組みを根本から理解するのに役立ちました。保健所栄養士は、常に根拠に基づく正しい発信をしなければなりません。卒業論文で培った「物事を根本から考えるクセ」や「論文などに常に根拠を確かめるクセ」は、今も仕事に役立っています。

食を通じて人を笑顔で健康に

菊地 美保さん(仙台市若林区保健福祉センター 家庭健康課 健康増進課係 栄養指導員)

仙台市若林区保健福祉センターで、栄養指導員として栄養相談や栄養講話、給食施設指導などに従事しています。行政の栄養士は、地域住民の方々や給食施設の方々など、人と接する機会が多いのが特徴です。「相談できて安心した」、「食や健康に興味がわいた」などの声をいただくと、とてもやりがいを感じます。給食施設指導では、同職種の方々に刺激を受けながら業務にあたっています。 大学時代の臨地実習が一番印象に残っています。講話や献立作成の課題に取り組み、実際の仕事を見学・体験できたことは、貴重な体験でした。現場で活躍する管理栄養士の姿を間近に見て学ぶことができ、自分が将来めざしたい姿が明確になりました。実習先の先生が同じ大学の先輩でしたし、管理栄養士として活躍している仲間や後輩もたくさんいるのでとても心強いです。

4年間しっかり探究することは、とても意義深いこと

岡本 智子さん(東北大学病院 診療技術部 栄養管理室 室長)

東北大学病院栄養管理室の仕事は、臨床の栄養管理です。特に、食べたくても食べられない患者さんの栄養状態をチェックし、必要な栄養素を割り出し、食品や料理に置き換え、献立を提案し、食してもらうこと。退院後も患者さん自身が栄養を自己コントロールできるようになることが、栄養指導・ケアのゴールです。 管理栄養士の資格は専門学校でも取れますが、社会に出る前の4年間、しっかり探究することはとても意義深いと思います。料理が好きな人、食べる楽しさを知っている人、そして誰かのために何かをしたい人。ぜひ宮城学院で大学ならではの学びを経験して、積極的に動く管理栄養士をめざしてください。卒業した母校を、胸を張って名乗れることは、ありがたいことだと思います。

管理栄養士になった仲間と、卒業後も切磋琢磨

岩渕 慶子さん(涌谷町町民医療福祉センター 医療技術部 栄養室 管理栄養士)

実は4年の夏に外食企業から内定をもらったのですが、学外実習で見た病院の栄養士の姿が忘れられず、ゼミの先生にサポートしていただきながら就職活動を続行。特別養護老人ホームへの就職を経て、当院に転職しました。現在の主な仕事は、糖尿病の患者さんや手術後の患者さんへの栄養指導と、入院患者さん一人ひとりに必要な栄養素・カロリーを計算する栄養管理です。患者さんが回復して退院される時や病状が改善された時、やりがいを感じます。食品栄養学科は卒業後のつながりも強いのが特徴。私と同じく管理栄養士になった仲間たちと、今でも切磋琢磨し、いい刺激をもらえています。

栄養教諭の使命は、子どもたちの食を支えること

橋本 敦子さん(名取市学校給食センター 栄養教諭)

栄養教諭とは、食育に力を入れるためにできた免許制度で、子どもたちに食の大切さを伝える役割を持ちます。特に給食センターでは、献立作成、食材発注、検収、各小中学校との連絡調整など特殊な業務もあります。名取市学校給食センターで扱う給食は7500食分にもなるため、衛生面はもちろん、調理課程、配送など、気を配るべきポイントが山積み。日々緊張感を持って仕事に臨んでいます。うれしい瞬間は、新メニューの開発が成功した時。いつも同じ給食では飽きてしまうだろうと開発したメニューを、子どもたちが喜んで食べてくれると、思わず笑顔になってしまいますね。

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