園長ブログ

森のものがたり~今日のこども園~

2019.04.26 焚き火台で火を熾す(園内研修)

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4月25日18:00から、園内研修で焚き火台で火を熾し、パンを焼く研修をしました。
森のこども園では森を活用した遊びを展開しています。今まで、野外炊飯場で薪を使って焼きイモを焼いたり、ポップコーンを作ったりしました。今回はサマーキャンプ等で、一人一人がパンを焼く活動ができないかと、先生達が野外でパン焼きに挑戦です。

17時ぐらいに若手グループがパンの生地作りです。他のメンバーは、保育に入っている人、北園庭に焚き火台とベンチを並べています。パン生地の半分にヨモギを入れようか?という栄養士の提案でヨモギを調達に行っている人もいます。

今日は曇り空で湿度が高く、動いていると汗ばむような状態でした。夕日が傾く頃、西日が北園庭に差込み空が明るくなっていました。研修では炭を使うため、「炭を熾すための材料を森で調達すること!」という指令が出ました。

参加者は担任の先生達はじめ常勤職員で19名、大学から戸野塚先生、足立先生、松本先生、西浦先生の4人が参加して下さいました。火を熾すことなら西浦先生、と言うことで先生のアドバイスの基に、森の中で着々と材料を集めました。

決められた3つのグループ毎に燃えやすい物を考え集めてきました。森で集めていたのは、炭の太さぐらいの薪、小枝、乾燥して落ちている松葉でした。足立グループはイースター・バスケットを作った牛乳パックの残りに紙や小枝を詰めて着火剤にしていました。

西浦グループは松葉やホウノ葉で火をつけ始めましたが、なかなか炭に火がつきません。「私は皆さんやり方を見守っていますから」と西浦先生。沢田石グループはどっしり構えた栄養士主導で、新聞紙、松葉、小枝、薪、で着実に火が燃え、炭に火が熾きました。

炭が熾きてくるといよいよパン焼きです。夕方仕込んだパン種は2種類です。プレーンとヨモギ入り、それを割り箸に巻き付けるようにしてねじりとめました。1本の割り箸に2種類巻いた人、1本ずつ巻いた人がいましたが、いよいよ網の上にパン種を置きました。焼き鳥のように見えますが、「パン」です。

周りは日が落ち暗闇が迫ります。園舎の明かりと炭の赤い明かりがあるだけです。パンが焼ける香ばしい香りがしてきました。焼けたところからいただきます。一見焼き鳥のようなパンは中がふわふわで美味しい!ヨモギは何の味かがよく分からないのですが、ハーブのような風味がします。飲み物は温かなコーヒーです。

パンはあっという間に食べ終わりましたが、教頭先生と他の職員が切り餅に醤油とのりを持ってきてくれました。ひとり2個いただいた餅を残りの墨で焼くと美味しい餅の味が広がりました。焚き火を見つめると優しい気持ちがしてきます。新しい職員も2時間の間に打ち解け楽しく会話が弾んだことでしょう。20時を過ぎるとさすがに寒くなってきました。

日頃変則勤務で話し合うことが難しい職場ですが、このような機会に大学の先生達にも加わって頂き、有意義な時間となりました。この経験を生かし、今後の森での遊びもいっそう楽しいものにできそうですよ。

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