今回は、恒例となりました日文なんでもランキングではなく、特別編として「究極の二択」というコンセプトでアンケート調査を行いました。
テーマは「彼氏にするならどっち? 太宰治VS三島由紀夫」です。
太宰治は、昨年生誕一〇〇年を迎えた小説家で、代表作に『走れメロス』『人間失格』などがあります。
最近では、宮城でオールロケを行った映画『パンドラの匡』が公開され、脚光を浴びています。
対する三島由紀夫は、選ホ色』『金閣寺』を代表作とする小説家・劇作家です。
生前は映画への出演やモデル、作詞など、小説家以外の活動も行っており、美輪明宏と共演したこともあります。
残念ながら、両者ともに自ら命を絶ってしまった小説家ですが、太宰の遺体発見日は桜桃忌(おうとうき)、
三島の命日は憂国忌とされ、慰霊祭が行われています。流行りの言葉で讐えるならば、「草食系。太宰」と「肉食系。三島」の対決です。
さて、日本文学科の学生はどちらを恋人にしたいと思ったのでしようか。
結果を円グラフで表してみました。パーセンテージを数字に直すと、回答総数一五三票中八八票が太宰治、五五票が三島由紀夫、一〇票がどちらも嫌、となりました。
太宰を選んだ理由では「イケメンだから」「作品が好き」という意見が目立ちました。
「ガリガリとムキムキならガリガリがいい」という消去法で回答した方もいました。
中には「心中したい」という過激な意見や、「髪型(分け目)が良い」「作品を朗読してほしい」「生き方に惚れた」などマニアックな意見もありました。
また「三島をよく知らない」という回答から、知名度の差もあったことがわかりました。
長々と理由を書いてくれた方もいて、太宰の人気を裏づけるようでした。
三島を選んだ理由として最も多かったのが「太宰が嫌だから」でした。
複数の女性との心中未遂や、退廃的な作風から太宰には暗いイメージがあるようです。
その次に多かった理由が「見た目」です。「ふんどしと筋肉が良い」という意見もありました。
ボディビルで鍛えた三島にたくましさを感じたのでしょう。
また「割腹自殺をする潔さと行動力が良い」「散り方が好き」という面を評価する意見もありました。
「部屋に友達が作ったカレンダーがある」という相当な三島フアンの方もいるようです。
どちらも嫌という回答では「自殺する人とは付き合いたくない」という、もっともな意見をいただきました。
ほかにも「彼氏にするならもっとイケメンがいい」「どちらもタイプではない」という意見から、恋人選びにかなりこだわりがあるようです。
両者を選んだ理由の中で、共通していたのは何といっても「見た目」です。
彼氏を選ぶ基準は外見重視の方が多いようでした。内面は二の次になりがちですが、相性も大切だと思います。
そして、結婚を前提に考えたと思われる「太宰・三島という名字になりたい」という意見も共通していました。
両者ともにペンネームですが、有名な作家と同じ名字というのも魅力的だと思います。
今回の究極の二択はいかがだったでしようか。これを機会に太宰・三島の作品にもっと触れてみてください。
最後に、アンケートにご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。 (怜)